
2025.10.07
国際ボランティア・デーとは?12月5日をきっかけに、ボランティアの重要性を再確認しよう!
12月5日は「国際ボランティア・デー」といって、ボランティア活動を推進するために制定された世界的な記念日です。
各国では記念日を祝うとともに、ボランティア活動の啓発につながるイベントを実施しています。
本コラムでは、国際ボランティア・デーの目的や日本でのボランティア活動の実態について掘り下げることで、詳しく解説していきます。
目次
国際ボランティア・デーとは?

12月5日の「国際ボランティア・デー」とは、ボランティア活動の重要性を呼びかけるために作られた世界的な記念日です。1985年12月17日の国連総会決議によって定められました。
ここでは、国際ボランティア・デーの目的や、この日と同じく国際的に定められた「ボランティア国際年」について詳しく解説します。
国際ボランティア・デーの目的
国際ボランティア・デーの目的は、世界中で行われているボランティア活動の重要性を広め、その活動をさらに推進することです。
このような目的を達成するため、国際ボランティア・デーには、国連機関やNGO(非政府組織)、民間法人など、さまざまな団体が連携し、イベントやキャンペーンを実施しています。
具体的な内容としては、パレードや展示会のほか、清掃活動をはじめとしたボランティアに直接つながるイベントも行われます。
ボランティア国際年とは?
ボランティア国際年とは、2001年のことを指します。国際ボランティア・デーと同様に、ボランティア活動の認知度を高め、活発化させるために設けられました。
ボランティア国際年が作られたきっかけは日本です。1997年の国連総会で日本が提唱し、122か国の賛同を得て、制定されたのです。
1997年当時の日本は、ボランティア活動において先進的な姿勢を見せていたといえるでしょう。
しかし、現在の日本はというと、先進諸国に比べてボランティア活動の普及が遅れているといわれています。
日本でのボランティア活動の実態

世界中でボランティア活動が推進されるなか、日本ではどれほどの人々がボランティア活動に参加しているのでしょうか。
ここでは、日本におけるボランティア活動の現状について解説します。
日本のボランティア活動の現状
日本におけるボランティア活動の現状は、まだ発展途上と言えるでしょう。
日本に居住する満20歳以上の男女8,200人を対象とした調査では、2021年の1年間にボランティア活動を「したことがある」と回答した方が17.4%にとどまっています。
イギリスのチャリティー団体が、世界119か国を対象に調査した「World Giving Index(世界人助け指数)」の結果にも注目してみましょう。
この調査では、過去1か月の間に「見知らぬ人を助けたか」「寄付をしたか」「ボランティア活動を行ったか」の3項目についてアンケートを実施しました。それぞれの回答を数値化したうえで、「人助けになる行動をどの程度の人が実践しているか」を国ごとに比較しています。
その結果、日本は119か国中118位という低い順位となりました。
ボランティア活動に参加しない・できない理由
日本のボランティア活動者が少ない理由は、政府が行った調査によると、上位は次のような結果となっていました。
- 「参加する時間がない」45.3%
- 「ボランティア活動に関する十分な情報がない」40.8%
- 「参加する際の経費(交通費など)の負担」23.1%
この調査は、全国の満20歳以上の男女8,200人を対象に行われたもので、回答者が複数の選択肢を選べる形式となっています。
時間的な制約や情報の不足、そして費用の負担が、ボランティア活動への参加をためらう主な要因のようです。
ボランティア活動に参加している人の理由
ボランティアに参加している方は、どのような理由で参加しているのでしょうか。
2021年の1年間にボランティア活動に「参加したことがある」と回答した人々の理由を見てみましょう。

この調査も満20歳以上の全国の男女8,200人を対象に実施されたもので、複数回答が可能な形式です。
回答上位は次のような結果でした。
- 「社会の役に立ちたいと思ったから」59.1%
- 「自己啓発や自らの成長につながると考えるため」34.3%
社会貢献や自己成長に対する意欲から、ボランティアに取り組んでいる方が多いようです。
なお、海外では日本よりも「自分のスキルアップ、ひいては将来のため」にボランティアに取り組む方が多いといいます。
日本におけるボランティア活動をさらに活発化するには、一人ひとりがアクションを起こすことが大切です。「自分のため」や「少し興味があるだけ」でも、まずは一歩を踏み出してみましょう。
国際ボランティア・デーをきっかけに参加したい!ボランティア活動の例

「国際ボランティア・デーをきっかけに、何か行動してみたい!」と思った方もいるのではないでしょうか。
ここでは、初心者でも気軽に参加できる、身近なボランティア活動の例をいくつかご紹介します。
ゴミ拾いボランティア
ゴミ拾いボランティアとは、河川や公園、海岸など、さまざまな場所でゴミを拾い集める活動です。
ゴミ拾いボランティアのメリットは、活動を通じて幅広い世代の人々と交流できることや、社会貢献の実感を得られることが挙げられます。
また、地域の人々から感謝の言葉をかけられることもあり、大きなやりがいや幸福感につながりやすいところもメリットといえるでしょう。
「普段の生活ではなかなか知り合えない人々と関わってみたい」や「人のために汗を流したい」と考えている方に、おすすめです。
ゴミ拾いボランティアについてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
【ゴミ拾いボランティアのススメ】世界で起きてるゴミ問題を解決しよう!ゴミ拾いボランティアについて解説
ビーチクリーン
ビーチクリーンとは、海岸に打ち上げられたゴミや漂着物を拾い集める活動のことです。
近年、海洋ゴミ問題は深刻化しており、年間800万トンものプラスチックゴミが海に流出していると推定されています。
ビーチクリーンにより海辺のゴミを減らすことは、海洋生態系を守り美しい海岸の景観を維持することにつながります。
さらに、活動を通じて海の現状を目の当たりにすることになるため、環境問題を身近に感じやすいのが特徴です。継続して行うほど、環境保全に対する意識を高められるでしょう。
ビーチクリーンについてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
ビーチクリーンとは?具体的な活動やメリット・やり方について解説
まちおこしボランティア
まちおこしボランティアとは、地域の環境整備や活性化を目的とした活動です。
その活動内容は多岐にわたり、例としては次のようなものが挙げられます。
- 環境整備:清掃、花壇の整備など
- 地域行事の運営:お祭りなどの手伝い、イベントの企画・運営など
- 伝統文化の継承:地域に古くから伝わる伝統文化の体験指導
お住まいの自治体で行われているまちおこしボランティアであれば、活動場所が自宅や職場から近いことが多く、参加しやすいのが特徴です。
身近な地域での活動であるため、活動の成果を実感しやすく、モチベーションを維持しやすいというメリットもあります。
今回紹介したゴミ拾いやビーチクリーン、まちおこしは、近隣で実施されていれば、ボランティア参加のハードルとなりやすい交通費も少なく済むかもしれません。まずはお住まいの地域でこのような活動が行われていないか、調べてみてはいかがでしょうか。
公益財団法人イオン1%クラブ「イオン チアーズクラブ」について

公益財団法人イオン1%クラブが運営する「イオン チアーズクラブ」は、全国の小学校1年生から中学校3年生までを対象とした活動団体です。
イオン チアーズクラブでは、環境や社会に対して興味・関心を持ち、考える力を育むため、さまざまな体験学習を実施しています。
体験学習では子どもたちがメンバーで協力し合い、一丸となって活動に取り組むため、集団行動における社会的なルールやマナーも学べます。
「親子でボランティア活動に参加してみたい」や「子どもが楽しみながらボランティア活動に取り組める場所がほしい」と考えている保護者の方は、ぜひお子さまのイオン チアーズクラブへの参加を検討してみてはいかがでしょうか。
イオン チアーズクラブで開催された活動
ここでは、イオン チアーズクラブでこれまでに実施してきた活動内容の一部をご紹介します。
清掃ボランティア活動
イオン チアーズクラブ熊本のメンバーが、熊本県の水前寺江津湖公園での清掃ボランティア活動に参加しました。
具体的には、公園内の湧水路に生い茂った雑草の刈り取りを行いました。公園の美しい景観を保つための大切な活動です。
また、同日に水辺に生息する生き物や植物の観察会も実施し、環境について学べる貴重な機会にもなりました。
募金のボランティア活動
イオン チアーズクラブ舟橋のメンバー13名は、イオン船橋店で実施した募金ボランティアに参加しました。半数のメンバーにとっては初めての募金活動でしたが、最後まで元気な声で呼びかけを続けられました。
最初は恥ずかしさもあったようですが、募金箱にお金を入れてもらえる喜びを感じるうちに声も大きくなり、自信につながったようです。活動後には「楽しかった」「またボランティアに参加したい」との声が寄せられ、充実した体験となりました。
この他にも、イオン チアーズクラブではさまざまな活動を行っています。
イオン チアーズクラブの活動をさらに詳しく知りたい方は以下のURLからご覧ください。
子どもたちが主役!環境・社会をテーマにした体験学習で楽しく学ぼう!
まとめ
本コラムでは、国際ボランティア・デーについて解説しました。
12月5日の国際ボランティア・デーは、1985年に国連によって制定された世界的な記念日です。
この日を通じて、ボランティア活動の重要性を世界中に広め、多くの人々がボランティアに参加するよう促すことを目指しています。
しかし、日本ではボランティア活動に参加している方の割合がまだ低いのが現状です。
国際ボランティア・デーをきっかけに、自分にできることがないかを考えることから始めてみませんか。
公益財団法人イオン1%クラブについて

公益財団法人イオン1%クラブは、1990年に設立され、「お客さまからいただいた利益を社会のために役立てる」という想いのもと、「子どもたちの健全な育成」「諸外国との友好親善」「地域の発展への貢献」「災害復興支援」を主な事業領域として、環境・社会貢献活動に取り組んでいます。
「子どもたちの健全な育成」事業の一つである「イオン チアーズクラブ」では、小学生を中心に、環境や社会貢献活動に興味・関心を持ち、考える力を育む場として体験学習を全国で行っています。
また、中学生が環境に関する社会問題をテーマに、自ら考え、書く力を養う「中学生作文コンクール」や、高校生が日ごろ取り組んでいる環境保全や社会貢献に関する活動を発表し、表現力や発信力を高めることを目的とした「イオン エコワングランプリ」など、さまざまな活動を実施していますので、ぜひ下のURLから詳細をご覧ください。