海洋汚染に立ち向かうために私たちにできることとは?具体的な対策を7つ紹介
環境

2025.12.16

海洋汚染に立ち向かうために私たちにできることとは?具体的な対策を7つ紹介

海洋汚染は、海の生き物だけでなく、身近な暮らしにも悪影響を及ぼす恐れがあります。

だからこそ、「自分にできることはないのだろうか」と考える方もいるでしょう。

そこで本コラムでは、海洋汚染の原因や影響をさらっとおさらいしたうえで、私たちにできる7つの行動を紹介します。

海洋汚染って何?概要や原因を簡単に解説

私たちにできることを確認する前に、まずは「海洋汚染」についての基本を確認しましょう。

ここでは、海洋汚染とは何かや、またその原因について分かりやすく解説します。

海洋汚染の概要

海洋汚染とは、人々の生活のなかで発生したゴミなどによって海が汚染され、環境が悪化することをいいます。

海洋汚染が進むと、美しい海が失われることや、海洋生物は食べ物やすみかが奪われてしまい、多種多様な生態系が失われる可能性があります。

また、海洋に流出したプラスチックゴミが劣化すると、メタンガスなどの温室効果ガスを放出し、地球温暖化を加速させる可能性※も考えられるでしょう。

※ 温室効果ガスは、地球から出る熱を吸収して、地球の気温を保つ性質を持ちます。ただし、過剰な量が排出されると地球の気温が上昇し過ぎてしまいます。

海洋汚染の原因

海洋汚染の原因は、産業活動から私たちのちょっとした行動まで多岐にわたります。

例えば、次のような何気ない行動も、海洋汚染につながる恐れがあります。

  • レジ袋やペットボトルなどのプラスチックゴミをポイ捨てする、または屋外に放置する
  • 食べ残した料理や、調理の際に使用した油をそのまま流しに捨てる

こうした行いが積み重なることで、海洋汚染は徐々に進行していってしまうのです。

海洋汚染が私たちに与える影響とは?

海洋汚染は地球環境だけでなく、私たちの生活にも影響を及ぼす大きな問題です。

とはいえ、日常生活のなかでは実感しにくいこともあり、具体的にどういった影響があるのかわからないという方もいるでしょう。

ここでは、海洋汚染が私たちに与える身近な影響について解説します。

マイクロプラスチックを誤飲した魚が食卓にあがるかもしれない

マイクロプラスチックとは、海に流れ込んだプラスチックが波や紫外線の影響で細かく砕かれたものを指します。魚は、これをエサと間違って食べてしまうことがあるのです。

魚はマイクロプラスチックを分解できず、そのまま体内に蓄積されます。

そうしてマイクロプラスチックが体内に蓄積された魚は、やがて私たちの食卓にあがる可能性があります。

そのような魚を食べてマイクロプラスチックを摂取した場合、プラスチック自体は体内で消化されずに体外へと排出されるというのが現在の一般的な見解です。

しかし、マイクロプラスチックに付着した有害化学物質(PCBやダイオキシンなど)が体内に取り込まれて蓄積するリスクも指摘されており、健康リスクがゼロとは言い切れないのではないかという声も挙がっています。

※ PCB(ポリ塩化ビフェニル)やダイオキシンは発がん性や内分泌撹乱作用があるなど、有害性が指摘される化学物質

魚の値段が上がって家計が圧迫されるかもしれない

海洋汚染によって、魚の漁獲量が減れば、値段が高騰して家計を圧迫する恐れがあるでしょう。

ちなみに日本の漁獲量は年々、減少傾向にあります。2022年や2023年の漁獲量は約290万トンほどですが、たった10年前でも約370万トン、20年前近くなると約470万トンもの漁獲量でした。

漁獲量が減少した原因は海洋汚染だけではありませんが、その影響は無視できないものです。

例えば、プラスチックゴミが海に流出することでそれを魚が食べてしまったり、ゴミが体に巻きついてしまったりすることで魚が死んでしまう恐れがあります。

また、海洋汚染によってエサやすみかが減り、数を減らしてしまう魚もいるでしょう。

さらに、船舶からの油の流出や工業排水なども海の生態系に大きな影響を与えるものであり、漁獲量の減少につながるといえます。

豊かで美しい海を失ってしまうかもしれない

このまま海洋汚染が続くと、私たちは美しい海を失ってしまう可能性があります。

現在、世界の海には1億5,000万トン以上のプラスチックゴミが流出しているだけでなく、年間800万トン以上の規模でさらに増え続けていると考えられています。

もしも、このまま対策が進まなければ、2050年には海洋中のプラスチックゴミの総重量が魚の総重量を上回る可能性もあると言われるほど深刻です。

海にプラスチックゴミを含むさまざまなゴミが増えれば、私たちは安全に海へ入ることができなくなるでしょう。

工業排水などによる海洋汚染も大きな問題です。

例えば生活排水や工業排水などの影響で発生する赤潮は、海の景観を損なうだけでなく、魚の窒息死などの問題も引き起こします。

汚染が悪化すれば、今よりも多くの魚やサンゴといった海の生き物たちが数を減らしてしまうでしょう。

海の環境問題について、より詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

海の環境問題とは?海に迫る危機と私たちができる対策について解説!

海洋汚染を防ぐために!私たちにできる7つの行動

本コラムをご覧の方の中には「海洋汚染が良くないことだとはわかった」「でも、海洋汚染を防ぎたいと思っても、私たちに何ができるの?」と感じる方も多いかもしれません。

そこで、私たちが海洋汚染を防ぐためにできる身近な7つの行動を解説します。

海や河川敷で遊んだ後はゴミをきちんと片付けよう

海水浴やバーベキューなど、海や河川敷で楽しく遊んだ後は、ゴミをきちんと片付けましょう。

ゴミをポイ捨てするのはもちろん厳禁ですが、何気なく置いていたものが不意に風によって飛ばされてしまうこともあります。

特に、紙製やプラスチック製の食器をはじめ、軽くて飛びやすいものは、使い終わったらすぐに片付けることを心掛けましょう。

遊びに来たときよりもきれいな状態で帰れるように意識できれば、なお良いですね。

環境に配慮されたモノを選ぼう

買い物をするときには、海の環境に配慮したモノに目を向けてみましょう。

例えば、MSC認証を取得した水産物に付けられる「海のエコラベル」というマークをチェックしてみてはいかがでしょうか。

出典元:海洋管理協議会(MSC)

MSC認証とは、海の生き物や環境に優しい漁業に対する認証であり、海のエコラベルはその漁業でとられた水産物につけられています。

海のエコラベルがついたモノを選ぶことは、環境に優しい漁業をサポートすると言う意味で、海洋汚染の防止を応援できます。

他にも、環境や労働者、地域に優しい養殖方法により生産され、ASC認証を取得した水産物につけられる「ASCラベル」もあります。

大量の洗剤や油などを排水口にそのまま流さない

使い残した大量の洗剤や油などは、排水溝にそのまま流さないようにしましょう。洗剤や食べ残しの油を、そのまま排水口に流すことは、海洋汚染の要因になります。

特に、油は分解速度が非常に遅く、海にまで流れ込んでしまうことがあるのです。

多量の洗剤や油分が多い食べ残しは、洗い流す前に、まずは新聞紙やキッチンペーパーなどで拭き取るといったひと手間を挟みましょう。

揚げ物をした後の油はできれば保存しておき、次に揚げ物や炒め物をするときに使うなど、できるだけ捨てないよう努力することも大切です。

また、食器を洗うときなど、洗剤を使いすぎないよう注意しましょう。

洗剤を使う量を増やしても洗浄力が高くなるわけではないので、適切な量を使うことが大切です。

洗濯ネットでマイクロプラスチックの流出を防ごう

実は、合成繊維で作られた衣服を洗濯すると、繊維状のマイクロプラスチックが流出してしまうと言われています。洗濯ネットが流出防止に効果的と言われているので、積極的に使用しましょう。

洗濯ネットを選ぶときは、なるべく細かい編み目のモノを選ぶのもポイントです。

また、縦型洗濯機なら糸くずフィルター、ドラム式洗濯機なら乾燥フィルターと排水フィルターをこまめに掃除しましょう。

洗濯時の工夫だけでなく、そもそも合成繊維が使われていない衣服を選ぶことも、マイクロプラスチックの流出防止につながります。

近年はエシカルファッションブランドと呼ばれる、環境に優しい服を作っているブランドも増えています。エシカルファッション、エシカルについて詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

エシカルは地球に優しい行動?エシカルな暮らしや私達にもできるエシカルな行動を解説

海のことをSNSや身近な人に伝えてみよう

SNSで海のことを身近な人に伝えてみることも、広い意味では海洋汚染を防ぐためにできることです。

発信する内容は、何も「海洋汚染を止めよう」や「ゴミ拾いをしよう」などの啓発的なものでなくても構いません。

例えば、海に遊びに行って、その美しさを残した写真を人に見せてみましょう。その人が改めて海の素晴らしさや大切さに気づくきっかけになるかもしれません。

海洋汚染は、時間をかけて対策に取り組んでいかなくてはいけません。だからこそ、なるべく多くの人に海へと意識を向けてもらうアクションを起こすことは、小さなことであっても大切なのです。

海岸や河川敷のクリーン活動に参加しよう

海岸や河川敷のクリーン活動に参加することは、海へのゴミの流出を防ぐことに直結します。

また、実際に海岸や河川敷のゴミ拾いをしてみることで、「こんなにも多くのゴミが落ちているものなのか」と、問題をリアルに感じられるでしょう。

社会貢献の一環であり、かつ身体を動かす活動なので、満足感も得やすいと言います。

海でのゴミ拾いについて詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

ビーチクリーンとは?具体的な活動やメリット・やり方について解説

子どもと一緒に「海と環境」を学んでみよう

子どもがいるご家庭では、一緒に海と環境について学ぶ時間を作ってみると良いでしょう。

海洋汚染を改善するには、国民一人ひとりの意識改革と行動が不可欠であり、そこにはこれからの未来を担う子どもたちも含まれているためです。

具体的な学習方法は、さまざまあります。

  • 海に遊びに出掛けて、さまざまなものを見たり、触れたりする
  • 貝がらや砂浜の砂を使って、楽器やおもちゃ、アクセサリーなどを作ってみる
  • 海の生き物の絵本や図鑑を一緒に読んでみる

このように、興味を持ってもらえるように、海やそこに住む生き物たちについて知れる機会を遊びのなかで設けてみるのがおすすめです。

公益財団法人イオン1%クラブ「イオン チアーズクラブ」について

公益財団法人イオン1%クラブが運営する「イオン チアーズクラブ」は、全国の小学校1年生から中学校3年生までを対象とした活動団体です。

イオン チアーズクラブでは、環境や社会に対して興味・関心を持ち、考える力を育むため、さまざまな体験学習を実施しています。

体験学習では子どもたちがメンバーで協力し合い、一丸となって活動に取り組むため、集団行動における社会的なルールやマナーも学べます。

「海をはじめとした自然環境にたくさん触れてほしい」と考えている保護者の方は、ぜひお子さまのイオン チアーズクラブへの参加を検討してみてはいかがでしょうか。

「イオン チアーズクラブ」で開催された活動

ここでは、イオン チアーズクラブでこれまでに実施してきた活動内容の一部をご紹介します。

ビーチクリーン活動

千葉県の九十九里浜ビーチや、北海道の石狩市東地区海浜地(通称:三線浜)にてビーチクリーン活動を行いました。

メンバーは、落ちているマイクロプラスチックや発泡スチロールなど多くのゴミを一生懸命に拾い集めていました。また、きれいになった砂浜を見てとても嬉しそうでした。

実際にビーチクリーンにチャレンジしたことは、ゴミを減らすために自分たちができることを改めて考える良い機会となったのではないでしょうか。

河川の水質調査

毎年6月5日は「環境の日」に合わせて所定の調査キットを使用し、水質汚染の度合いなどを計測しています。

メンバーは、身近な水環境について学び、魚や水生昆虫の生息地である河川への理解を深めました。

また、過去には環境省などが推進する「海ごみゼロウィーク」に賛同し、河川の清掃活動にも参加したこともあります。

この他にも、イオン チアーズクラブではさまざまな活動を行っています。

イオン チアーズクラブの活動をさらに詳しく知りたい方は以下のURLからご覧ください。

子どもたちが主役!環境・社会をテーマにした体験学習で楽しく学ぼう!

まとめ

本コラムでは、海洋汚染の原因や影響、私たちにできる7つのことを解説しました。

海洋汚染は海の生き物たちの数を減らすだけでなく、私たちの身近な生活にも影響する環境問題です。

解決には長い時間が必要とされる深刻な問題であるだけに、一人ひとりが問題意識を持って、行動することが求められます。

美しく豊かな海を守るために私たちができることは、さまざまあります。

まずは「ゴミの捨て方や洗濯の仕方を見直してみる」や「海の魅力や問題について改めて知る」など、簡単なことから始めてみましょう。

公益財団法人イオン1%クラブについて

公益財団法人イオン1%クラブは、1990年に設立され、「お客さまからいただいた利益を社会のために役立てる」という想いのもと、「子どもたちの健全な育成」「諸外国との友好親善」「地域の発展への貢献」「災害復興支援」を主な事業領域として、環境・社会貢献活動に取り組んでいます。

「子どもたちの健全な育成」事業の一つである「イオン チアーズクラブ」では、小学生を中心に、環境や社会貢献活動に興味・関心を持ち、考える力を育む場として体験学習を全国で行っています。

また、中学生が環境に関する社会問題をテーマに、自ら考え、書く力を養う「中学生作文コンクール」や、高校生が日ごろ取り組んでいる環境保全や社会貢献に関する活動を発表し、表現力や発信力を高めることを目的とした「イオン エコワングランプリ」など、さまざまな活動を実施していますので、ぜひ下のURLから詳細をご覧ください。

公益財団法人イオン1%クラブの活動内容を詳しく知りたい方はこちら

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