2024.07.23 (更新日: 2024.07.25)
エコ活動の取り組みを知りたい方へ!12の方法と法人の事例を解説
皆さんはエコ活動にはどのような取り組みがあるかご存じですか?
電気をこまめに消すなどの日常的なエコ活動はしているけれど、他には何かあるのかな?とエコ活動について関心をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
本コラムでは、私たちがエコ活動に簡単に取り組める12の方法と、法人の取り組み事例を紹介します。
そもそもエコ活動って何?
皆さんはエコ活動と聞いて何をイメージしますか?
- 節電すること
- 節水すること
- ゴミを減らすこと
どれも日常生活の中でできるエコ活動です。
普段の生活の中でできるエコ活動は、他にもたくさんあります。
まずは、エコ活動への理解を深めるために、エコ活動とは何か、何のためにするのか、について改めて一緒に考えていきましょう。
エコ活動とは「地球に与える影響を減らすために行うもの」
エコ活動とは、環境に配慮し地球に与える影響を減らすための活動のことです。
地球温暖化や森林破壊、海洋汚染が進むと、地球に生きる私たち人間や動物は、安全かつ豊かに暮らすことができなくなってしまいます。
これらの環境問題を緩和し、解決につなげるための方法として「エコ活動」があります。
前述した節電・節水・ゴミの削減も、環境問題を食い止めるための取り組みの一部になります。
私たちが暮らす地球を守り、安全かつ豊かに暮らすために、エコ活動が重要なのです。
エコ活動は1人で始められるものから、みんなで取り組むものまでさまざま
エコ活動は1人で始められるものから、地域や団体みんなで取り組むものまでさまざまです。
では、私たちが1人で始められるエコ活動にはどのようなものがあるでしょうか。
- 電気やガスなどのエネルギーを節約すること(省エネ)
- ゴミを分別したり、ゴミになるものを減らしたりすること
- 水などの資源を大切に使うこと など
みんなで取り組むエコ活動もあります。
- 地域の清掃活動やリサイクル活動に参加すること
- エコに関する地域のワークショップやイベントに参加すること など
このように、誰でも気軽にできることがエコ活動につながり、日常生活の中でほんの少しエコを意識するだけでも立派なエコ活動になります。
さまざまなエコ活動の中から、自分ができることは何かを考え、実践してみてください。
今日から始められる!12のエコ活動の取り組み
ここまで、エコ活動の目的や、個人でできるエコ活動、みんなで取り組むエコ活動の例について説明してきました。
エコ活動は難しいことではなく、少し意識するだけでできるものもたくさんあります。
ここからはさらに具体的に、今日から始められるエコ活動の12の取り組みを紹介します。
- 使っていない電気や家電はこまめに電源を切る
- 水を出しっぱなしにしない
- お風呂はなるべく間隔をあけずに入る
- フードロスを減らす
- エコバッグを使用する
- 着なくなった洋服はリサイクルショップやフリマで売る
- 冷蔵庫に物を詰め込みすぎない
- マイボトルやマイ箸を持ち歩く
- 外出時は公共交通機関を利用する
- 商品を購入する際はエコマークや環境ラベルがついた商品を選ぶ
- 飲み終わったあとのペットボトルはリサイクルする
- プラスチック製トレーは店舗の回収ボックスを活用する
12の取り組みの中で、簡単にできることからコツコツ始めていきましょう。
使っていない電気や家電はこまめに電源を切る
使っていない電気や家電の電源をこまめに切ることで、エコにつながります。
私たちが使う電気は発電所から届いており、発電所には火力発電所、水力発電所、原子力発電所などがあります。
現在の日本で主流なのが火力発電で、石油や石炭、天然ガスなどでお湯を沸かして出た蒸気の力でタービンを回して電気が作られています。
この火力発電で電気を作る時、温室効果ガスである二酸化炭素が排出されていることをご存じですか?
温室効果ガスが増えると地球温暖化につながるため、電気を無駄にしないことが大切です。
また、火力発電で電気を作るためには、前述した石油、石炭、天然ガスといったエネルギー資源が必要になるため、電気を無駄にしないことが有限であるエネルギー資源を大切に使うことにもつながります。
節電のためのエコ活動としては、
- 人がいない部屋や廊下の電気はこまめに消すこと
- 家電を使わない時はコンセントを抜くこと
などを意識してみてください。
家電の場合は、電源を切るだけだと待機電力が発生します。
そのため、しっかりとコンセントを抜くことを毎日心がけることも大切です。
水を出しっぱなしにしない
水は、私たちが生きていくために欠かせない資源です。
例えば歯を磨いたり、手や身体を洗う時など、生活の中で水を使う機会はたくさんあります。
「水はいつでも蛇口をひねれば出てくるもの」と考えている方も多いかもしれませんね。
これは1つの例ですが、歯磨きや手洗い、食器洗いなどで水を30秒間出しっぱなしにしていると、約6Lの水が無駄に流れていきます。
思っていたよりも多くの水が無駄に流れていることに驚く方も多いのではないでしょうか。
水の惑星と呼ばれる地球ですが、私たちが使用できるのは地球上に存在する水の量のわずか約0.01%しかないため、水は貴重な資源なのです。
また、私たちが普段利用している水は、浄水場や下水処理場で処理されたのち届けられています。
水を綺麗にするための施設を稼働させるためには電力が必要となり、電力を生み出す過程で二酸化炭素が排出されます。
つまり、私たちが節水を心がけることで間接的に二酸化炭素の排出を減らすことにつながります。
節水のためのエコ活動としては、
- 水を出しっぱなしにせず、こまめに止めること
- 水を大切に使うこと
を意識してみてください。
いつでもきれいな水が手に入る環境を当たり前だと思わずに、日常生活の中で節水を心がけ、限りある水を大切に使うことを心がけましょう。
お風呂はなるべく間隔をあけずに入る
家族でお風呂に入る時、お風呂に入る間隔があいていませんか?
お風呂を沸かす時には、水をお湯に変えるためにガスが使われています。
お風呂を温めるために使われる天然ガスやプロパンガスは、石油や石炭と同じ化石燃料で、有限な資源です。
特に、家族みんながバラバラの時間にお風呂に入っていると「保温機能」や「追い焚き機能」によってより多くのエネルギーが必要となり、大切な資源を無駄に使ってしまいます。
ガスを節約するためのエコ活動として、お風呂はなるべく間隔をあけずに入るようにしましょう。
また、給湯器の買い替えのタイミングなどでどの製品にするか迷った場合は、少ないガスで効率良くお湯を沸かすことができる給湯器の活用を検討してみましょう。
日々の心がけと、省エネにつながる機器の活用で、簡単にエコ活動に取り組むことができます。
フードロスを減らす
フードロスとは、まだ食べられる食べ物を廃棄してしまうことです。
例えば、
- 嫌いな食材を食べずに捨てる
- たくさん料理を作ったけれど、全て食べきることができずに捨てる
- 必要以上に食材を購入してしまい、使いきれずに捨てる
などが日常の中のフードロスとして挙げられます。
スーパーや飲食店でフードロスが問題視されているとテレビなどで耳にすることがありますが、上の例のように家庭内もフードロスが発生しやすい場所です。
農林水産省が発表した2021年度の推計値によると、日本のフードロス量は年間523万トンで、国民1人あたり年間約41kgのフードロスが発生している計算です。
1日に換算すると、毎日1人あたりお茶椀1杯分の食品を捨てていることになります。
フードロスは食品が大量に余ってしまうことだけではなく、残った食品を焼却処分する際に発生する二酸化炭素が地球温暖化につながることも問題になります。
また、日本では食品廃棄物を焼却処分しますが、世界的には食品廃棄物を埋め立て処分する方法が主流です。
埋め立てられた廃棄物が分解される時に発生するメタンガスは、二酸化炭素の約25倍の温室効果があるとされています。
このように、フードロスは私たちや地球にさまざまな悪影響を与えてしまうのです。
フードロスを減らすためのエコ活動としては、
- 好き嫌いをせず、食事を残さないようにすること
- 食べられる分だけ作る・食べられる分だけお皿によそうこと
- 食材は必要な分だけ購入すること
などを意識してみてください。
また、外食の際は持ち帰りができる店を選ぶことで、仮に残してしまった場合でもフードロスにつながらないようにできます。
買い物先でも、「お買い得だから買っておこう」「多分、家にあれば食べるだろう」と計画を立てずに購入するのではなく、食材を必要な分だけ計画的に購入することでフードロスを減らせるように意識することが大切です。
エコバッグを使用する
スーパーやコンビニで購入できるレジ袋は、1回使うだけで捨ててしまうという方も多いでしょう。
レジ袋はゴミになりやすいだけでなく、軽くて風に飛ばされやすいため、河川から海へ流れ込んで生態系に悪影響を及ぼすこともあります。
具体的には、ウミガメなど海で暮らす生物が海に流れ込んだレジ袋をクラゲと間違えて飲み込んでしまうことなどが挙げられます。
レジ袋は素材の1つにプラスチックが使われているため、ウミガメなどに飲み込まれたレジ袋は分解されず、体内に長く残って食道を塞いでしまい、海洋生物を死に至らしめてしまうということもあります。
加えて、レジ袋の素材に含まれるプラスチックは石油由来の物質です。
燃やすと温室効果ガスである二酸化炭素が発生するため、ゴミとして増えれば地球温暖化が進む恐れもあります。
軽い気持ちでレジ袋を購入し捨ててしまうことが、海や私たち人間の健康を損ねる原因になる可能性もあるのです。
これに対して、エコバッグは繰り返し使えるので、簡単にエコ活動を始められる方法の1つです。
レジ袋の使用を減らすためのエコ活動として、エコバッグを活用しましょう。
エコバッグを忘れてしまった時でも、手で持ち帰れる分であればレジ袋は購入しないことを意識してみてください。
着なくなった洋服はリサイクルショップやフリマで売る
サイズが合わなくなった服や、気に入って買ったものの流行が変わって着なくなった洋服をそのまま捨てていませんか?
環境省によると、ゴミとして処分された服の再資源化の割合はわずか5%で、その他の約95%が焼却・埋め立て処分されます。
その量は年間で約45万トンとも言われており、1日あたり大型トラック約120台分の焼却や埋め立てが行われていることになるのです。
また、服を1着作るためには約2,300L(浴槽約11杯分)の水が必要とも言われており、服を作って廃棄するまでの過程では、大切な資源が大量に消費されています。
服の廃棄が増加すると、新たな埋め立て地が必要となり森林破壊につながる可能性があります。
また、最近の洋服に用いられる合成繊維は強度や耐久性があるというメリットがある一方で、生産過程の中で大量の温室効果ガスが発生するなど環境に大きな負担がかかるのです。
捨てる服を減らすためのエコ活動として、着なくなった洋服はリサイクルショップやフリマアプリを活用して必要とする人々に譲ったり、発展途上国に寄付できる方法を検討したりしてみましょう。
他にも、リメイクして新しく使ったり、破れた箇所を自分で修繕したりするなど、着なくなったからといって捨ててしまわず、有効利用できる方法を探してみてください。
冷蔵庫に物を詰め込みすぎない
皆さんのお家の冷蔵庫はこのような状態になっていませんか?
- お得だからと買った食材がたくさん冷蔵庫に入っている
- 使うと思って買ったものの、結局使っていない食材がたくさん冷蔵庫に入っている
冷蔵庫は、物を詰め込みすぎると温度を維持するためにより多くの電力を使います。
また、冷蔵庫にたくさんの食品が入っていると、何があるかわからなくなって同じ食材を購入してしまったり、賞味期限が過ぎて捨ててしまったりする可能性もあり、電気の無駄遣いやフードロスにつながります。
エコ活動としては、冷蔵庫の中を整理して物を詰め込み過ぎないようにすることを意識してみてください。
買い物に行った際は、その食材が本当に必要か、賞味期限や消費期限が切れる前に使い切れるか、そして今、お家に同じ食材はないかをチェックすることも大切です。
マイボトルやマイ箸を持ち歩く
コンビニやスーパーで購入できる飲み物のペットボトルはプラスチックでできています。
レジ袋の原料にもプラスチックが含まれていると説明しましたが、プラスチックゴミに関しては海洋汚染問題が深刻化しています。
河川から海へ流れたプラスチックゴミは、2010年の時点で毎年約800万トン以上と考えられており、2050年には海のプラスチック重量が魚の重量を上回る計算となっているのです。
今の状態が数十年続けば、私たちの大切な海の生態系が崩れてしまうことになります。
また、弁当などについている割り箸には木材が使われており、使用後はゴミとして捨ててしまうため、ゴミを増やす原因の1つになります。
資源の消費やゴミの増加を防ぐためのエコ活動として、マイボトルやマイ箸を持ち歩くことを意識してみてください。
ペットボトルは分別してゴミに出したり、スーパーなどの店頭にある回収ボックスへ出したりすれば新しいものに生まれ変わって資源を再利用できます。
外出時は公共交通機関を利用する
これまでに紹介した二酸化炭素などを含む温室効果ガスは、私たちが移動手段として利用する自動車からも排出されています。
前述のとおり、温室効果ガスが増えると、地球温暖化につながります。
自動車が排出する二酸化炭素を減らすためのエコ活動として、電車やバスなどの公共交通機関を利用するようにしましょう。
公共交通機関は1回の走行で多くの人を乗せられるため、個人がそれぞれ車で移動する場合と比較して、1人あたりの温室効果ガス排出量を抑えることができます。
商品を購入する際はエコマークや環境ラベルがついた商品を選ぶ
エコマークや環境ラベルは、環境に配慮した商品選びに役立ちます。
例えば、エコマークは生産から廃棄までのライフサイクル全体で環境への負担が少なく、環境保全に役立つと認められた商品につけられる環境ラベルの1つです。
また、エコマークは「持続可能な社会づくり」を目的としており、企業などの法人は商品にエコマークをつけるためにさまざまな厳しい審査をクリアしています。
これは私たち個人だけでなく、法人も環境について関心を持ち、地球に優しい商品を作っていこうと努力している証でもあるのです。
エコマークは約70種類、50,000点以上の商品についているため、毎日使っている商品にもエコマークがついているかもしれませんね。
エコマーク以外にも、法人が独自で作った環境ラベルがあります。
環境に優しい商品選びのためのエコ活動として、買い物の際にはエコマークや環境ラベルを探してみて、マークやラベルがついた商品を積極的に選ぶようにしてみましょう。
飲み終わったあとのペットボトルはリサイクルする
ペットボトルは素材にプラスチックが含まれているため、分別せずに捨ててしまった場合、さまざまな環境問題を引き起こす原因になります。
しかし、分別してリサイクルに出せば資源の1つとなり、再利用することができます。
ペットボトルをリサイクルするためのエコ活動として、飲み終わったあとのペットボトルは綺麗に洗ってラベルをはがし、スーパーなどの店頭にあるリサイクルボックスに持って行くようにしましょう。
ただし、ペットボトルでもタバコの吸い殻などの異物が入っているものや薬品が入っていたもの、油汚れなど汚れが落ちないものはリサイクルできません。
リサイクルボックスの注意書きや自治体のルールなどをよく確認しましょう。
プラスチック製トレーは店舗の回収ボックスを活用する
プラスチック製のトレーは、ペットボトルと同じくリサイクルボックスなどに出せば新たなプラスチックの原料として生まれ変わります。
プラスチックゴミが増えれば、生態系への悪影響や、環境問題にもつながります。
肉や魚のトレーは生ゴミとして捨ててしまう家庭もあるかもしれませんが、分別してリサイクルすれば資源になります。
プラスチック製トレーをリサイクルするためのエコ活動として、トレーは綺麗に洗い、リサイクルボックスに出しましょう。
公益財団法人イオン 1%クラブが実施するエコ活動の取り組み事例
ここでは、公益財団法人イオン1%クラブが実施しているエコ活動の取り組み事例を紹介します。
公益財団法人イオン1%クラブは1990年に設立され、柱となる事業として次の4つを主な事業領域として、環境・社会貢献活動に取り組んでいます。
- 次代を担う子ども達の健全な育成
- 諸外国との友好親善の促進
- 地域の発展への貢献
- 災害復興支援
また、イオン1%クラブでは「イオン チアーズクラブ」「イオン エコワングランプリ」といった子ども向けの体験学習や、環境に対する考えや活動を発表する場の提供を行っています。
自然や環境に関する問題を知り、考えて、行動に移すことができる2つの取り組みは、次世代を担う子どもたちが「今できること」「これからもできること」を学べる場となっています。
さらにイオン チアーズクラブでは、環境に関するさまざまな体験や学習を1年を通して実施し、自然や環境に興味を持ち、考える力を育てるお手伝いをしています。
その他にも、さまざまな活動を実施していますので、ぜひ下のURLからご覧ください。
公益財団法人イオン1%クラブの活動内容を詳しく知りたい方はこちら
まとめ
エコ活動の基本と、今日から始められるエコ活動の具体的な取り組みについて紹介してきました。
エコ活動は、誰でもすぐに始められる取り組みがほとんどで、日常の中のちょっとしたことを意識するかどうかにかかっています。
この地球で、豊かで安全な暮らしを続けていくためには、小さなエコ活動の積み重ねが必要です。
ぜひ、今日からエコ活動を始めてみてください。