山の日とはいつ?由来・意味・おすすめの楽しみ方をわかりやすく解説!
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2025.07.01

山の日とはいつ?由来・意味・おすすめの楽しみ方をわかりやすく解説!

「山の日」は、毎年8月11日に制定されている国民の祝日であり、「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する日」とされています。

しかしなかには「山の日って何?」「どうやって楽しめば良いの?」と思う方もいるのではないでしょうか。

そこで本コラムでは、山の日の日程やできた理由、おすすめの過ごし方を解説します。

 山の日とは?日程やできた理由を解説

2016年に新設された「山の日」は、「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」ことを目的に設けられました。

ここでは、山の日の日程や、制定された背景や理由について解説します。

山の日っていつ?毎年変わるの?

「山の日」がいつかというと、8月11日で、基本的には毎年同じ日です。

ただし、例外的に日付が変更になったことも過去にはあります。

それは、2021年のことです。東京オリンピックの開催にともない、山の日が8月8日(日)に移動し、翌日の8月9日(月)が振替休日となりました。

ちょうど閉会式にあたる時期に3連休をつくることで、オリンピック期間中の混雑を減らし、選手や観客がスムーズに移動できるようにするための臨時的な対応でした。

このように、国際的なイベントや重要な行事に関連して日程変更となることは、今後もあるかもしれません。

山の日はなぜできたの?由来は?

「山の日」について最初に提案されたのは、1961年に富山で開かれた登山イベントでした。

イベントの際に、東京代表の参加者から「日本は山が多い国なのに山の日がない」「山を大切に思う気持ちを込めて、山の日を作ろう」といった呼びかけがあり、多くの共感を集めましたが、当時は制度化に至りませんでした。

その後、1992年には別途、山岳ガイド組織によって「登山の日」が提案されましたが、こちらも祝日として制定されることはありませんでした。

転機となったのは、2002年に国連が「国際山岳年」を定めたことです。

これをきっかけに、山の自然や文化の大切さを見直す動きが広がり、2010年には5つの登山団体が集結して「山の日制定協議会」が設立されました。また、2013年には国会議員による「山の日制定議員連盟」が発足し、法整備が進められました。

こうした紆余曲折があった末、2014年に法律が改正され、2016年から「8月11日は山の日」として、国民の祝日になったのです。

山の日に開催されるイベント

8月11日の「山の日」には、全国各地で国や地方自治体が主催するさまざまなイベントが開催されます。

ここでは、主なイベントをいくつかご紹介します。​

「山の日」全国大会

「山の日」全国大会は、山の大切さや魅力を全国に広めることを目的に、毎年異なる地域で開催されるイベントです。

開催地の自治体のほか、公益財団法人 全国山の日協議会、警察庁、消防庁、文部科学省、スポーツ庁、林野庁、国土交通省、観光庁、環境省までもが運営に関わっています。

イベントでは主催自治体による式典のほか、自然保護や地域振興をテーマにしたシンポジウム、親子向けの自然体験、記念登山などが行われ、地域の特色を活かした企画が充実しています。

過去には、2022年に山形県、2023年に沖縄県、2024年には東京都で開催され、全国各地で山とのふれあいや学びの機会を提供しています。

山の日フェスタぎふ(岐阜県)

岐阜県では、山や森に親しみながら、自然の恵みや木の文化について学ぶことを目的に、「山の日フェスタぎふ」を開催しています。

例年、木の工作体験や木製おもちゃで遊べる広場、クイズラリーやスタンプラリーなど、子どもから大人まで楽しめるプログラムが用意されており、親子連れを中心に多くの来場者でにぎわっています。

移動型木育施設や森林教育の体験コーナーも展開され、自然とのふれあいを通して森林の大切さや山の魅力を伝える内容を提供しています。

やまなしで過ごす「山の日」(山梨県)

富士山や南アルプスなど豊かな山岳環境に囲まれた山梨県では、「山に親しむ」「山に学ぶ」「山と生きる」といった3つのコンセプトに沿って、「山の日」関連イベントを県内各地で展開しています。

初心者向けのトレッキングやガイド付き登山、自然観察会、登山安全講座などのほか、山の日にちなんださまざまな工作体験が行われています。

いずれのイベントも気軽に参加できるような内容が主なので、初心者や親子でも楽しみやすいでしょう。

山の日を楽しむ!おすすめの過ごし方

山の日は、山に親しむ機会を得て、その恩恵に感謝する記念日ですが「どうやって楽しめば良いの?」「各地のイベントに参加するのは難しそう」と悩む方もいるかもしれません。

そのような方におすすめなのが、次の4つの過ごし方です。

  • 登山・ハイキングにチャレンジする
  • 山の果物や山菜を使った料理を食べる
  • 植物観察や昆虫観察にチャレンジする
  • バーベキューやキャンプを楽しむ

ここでは、それぞれの楽しみ方について詳しく解説します。

登山・ハイキングにチャレンジする

山の日のある8月は、登山やハイキングにぴったりのシーズンです。高気圧の影響で天気が安定しやすく、標高の高いエリアでは都市部よりも涼しく過ごせるため、自然を満喫するには最適な時期といえるでしょう。

初心者の方は、無理のない登山コースを選び、自然とのふれあいを楽しんでみましょう。普段なかなか目にすることのない風景や、山ならではの空気に触れることで、「山の美しさ」や「山の大切さ」を実感できるはずです。

「いきなり登山はハードルが高い」と感じる方や、「まずは気軽に自然と触れ合いたい」という方には、ハイキングがおすすめです。

ハイキングは、自然や風景を眺めながら楽しめる手軽な山歩きで、本格的な装備や登山経験がなくても参加しやすいのが魅力です。

山の果物や山菜を使った料理を食べる

山の日にあわせて、山の恵みである果物や山菜を味わうのも、この日ならではの過ごし方です。

たとえば、子どもと一緒にスーパーを訪れ、「今日は山の日だし、せっかくだから山から採れる食材を一緒に探してみようか」と声をかけてみても良いでしょう。

一緒に料理をしたり、食卓を囲んだりしながら、山の日の意味や自然の話をするのもおすすめです。

普段何気なく口にしている食べ物が、どこで育ち、どのようにして届いているのかを実感するきっかけになり得るでしょう。

植物観察や昆虫観察にチャレンジする

子どもたちにとって、山での自然観察は驚きや新しい発見をもたらす絶好の機会です。

山には、普段見かけることがないような草花、珍しい昆虫など、さまざまな植物や生き物が息づいています。

草花や虫を観察してスケッチしたり、写真を撮ってオリジナルの図鑑を作ったりするのも良いでしょう。そのなかで「不思議だな」「すごいな」と感じたことすべてが、子どもたちにとっては学びとなります。

ただし、山にはそれぞれルールがあり、持ち帰ってはいけない植物や昆虫などが決まっていることもよくあります。

事前にルールを確認し、子どもにもしっかりと共有しておきましょう。

バーベキューやキャンプを楽しむ

山の日のアクティビティとして、バーベキューやキャンプを楽しんでみてはいかがでしょうか。

「小さな子どもがいて遠出は難しい」「気軽に山の日を楽しみたい」といった方は、近くのバーベキュー場やキャンプ場などを利用して楽しむ方法を検討してみましょう。

短い時間でも、子どもと一緒に食材の準備や調理を行えば、料理の楽しさや自然のなかで食べるワクワク感を一緒に味わえます。

泊まりでキャンプを満喫するのも、もちろんおすすめです。たとえば、焚き火を囲んで食事をしたり、付近の海や川で遊んだりといった体験は、自然の素晴らしさを改めて感じられるだけでなく、特別な思い出にもなるでしょう。

山に遊びに行くときの注意点

山に遊びに行くときには、安全を最優先して行動することが大切です。国や自治体などが定めるルールや注意点をしっかり把握し、万が一への備えも万全にしたうえで、山を楽しみましょう。

まず、登山道以外や立ち入り禁止の区域に足を踏み入れたり、許可されていない場所で火気を使用したりするのは厳禁です。けがや遭難のリスクがあるほか、植物や昆虫をはじめとしたその土地の生き物を害してしまう恐れがあります。

また、山の天気は変わりやすいのが特徴です。天候の急変に備えて雨具や防寒具を用意し、水分や軽食、地図なども携帯しましょう。

公益財団法人イオン1%クラブ「イオン チアーズクラブ」について

公益財団法人イオン1%クラブが運営する「イオン チアーズクラブ」は、全国の小学校1年生から中学校3年生までを対象とした活動団体です。

イオン チアーズクラブでは、環境や社会に対して興味・関心を持ち、考える力を育むため、さまざまな体験学習を実施しています。

体験学習では子どもたちがメンバーで協力し合い、一丸となって活動に取り組むため、集団行動における社会的なルールやマナーも学べます。

「子どもを自然と触れ合わせたい」や「楽しみながら環境や社会について学んでほしい」と考えている保護者の方は、ぜひお子さまのイオン チアーズクラブへの参加を検討してみてはいかがでしょうか。

イオン チアーズクラブで開催された活動

ここでは、イオン チアーズクラブでこれまでに実施してきた活動内容の一部をご紹介します。

朝霧高原(あさぎりこうげん)ハイキング

イオン チアーズクラブ富士宮店のメンバーは、朝霧高原でハイキングを行いました。

ハイキング中に、ムササビの爪痕やシカの足跡、イノシシの泥遊び場「ぬた場」を発見するなど、メンバーたちは宝探しをするように朝霧高原に住む動物たちについて学びました。

他にも景色を楽しんだり、落ちていた富士山の溶岩を持ち上げてみたりと一日かけて行ったハイキングにメンバーたちは大満足の表情を浮かべていました。

鞍掛山(くらかけやま)登山

小学1年生から中学1年生までのメンバーで岩手県にある鞍掛山で自然体験を兼ねた登山に参加しました。

昆虫や動物を探したり、笹舟を作ったりと、たくさんの自然に触れながら「自然の大切さ」を学びました。

メンバーは下山後に一日を振り返り、とても充実した体験だったと喜んでいました。

里山体験プログラム

イオン チアーズクラブのメンバーたちが京都府の上賀茂(かみがも)試験地で「里山体験プログラム」※に参加しました。

プログラムでは、シダと呼ばれる植物を飛ばしたり、炭窯(すみがま)の中に入ったり、高校生が考えた楽しいゲームをしながら森を散策しました。

※ 里山暮らしの一部を体験し、自然との付き合い方を学ぶプログラム

この他にも、イオン チアーズクラブではさまざまな活動を行っています。

イオン チアーズクラブの活動をさらに詳しく知りたい方は以下のURLからご覧ください。

子どもたちが主役!環境・社会をテーマにした体験学習で楽しく学ぼう!

まとめ

本コラムでは、山の日の由来や意味、おすすめの過ごし方を解説しました。

山の日は、山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する祝日です。

自然散策や植物・昆虫の観察など、さまざまな方法で自然の豊かさを感じることができます。親子で楽しみながら、山や自然への理解を深めてみてはいかがでしょうか。

公益財団法人イオン1%クラブについて

公益財団法人イオン1%クラブは、1990年に設立され、「お客さまからいただいた利益を社会のために役立てる」という想いのもと、「子どもたちの健全な育成」「諸外国との友好親善」「地域の発展への貢献」「災害復興支援」を主な事業領域として、環境・社会貢献活動に取り組んでいます。

「子どもたちの健全な育成」事業の一つである「イオン チアーズクラブ」では、小学生を中心に、環境や社会貢献活動に興味・関心を持ち、考える力を育む場として体験学習を全国で行っています。

また、中学生が環境に関する社会問題をテーマに、自ら考え、書く力を養う「中学生作文コンクール」や、高校生が日ごろ取り組んでいる環境保全や社会貢献に関する活動を発表し、表現力や発信力を高めることを目的とした「イオン エコワングランプリ」など、さまざまな活動を実施していますので、ぜひ下のURLから詳細をご覧ください。

公益財団法人イオン1%クラブの活動内容を詳しく知りたい方はこちら

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