2024.07.23 (更新日: 2024.07.25)
リサイクルできるものは何?一緒にリサイクルできないものやリサイクルの出し方を紹介!
皆さんはリサイクルについてどれくらいご存じでしょうか?
普段当たり前のようにゴミを分別していても、具体的に何がリサイクルできて、何がリサイクルできないのか、詳しく知らない方もいるのではないでしょうか。
本コラムでは、リサイクルできるものとできないもの、リサイクルの出し方を紹介します。
目次
身の回りでリサイクルできるもの
リサイクルとは、廃棄物を新たな資源として再利用することを指しており、リサイクルできるものは身の回りにたくさんあります。
どのような廃棄物がリサイクルできるのかを改めて把握し、今後のリサイクル活動に活かしてください。
- ビン・缶類
- ペットボトル
- 紙類・ダンボール
- 家電
- 廃食用油
- 蛍光灯
- 生ゴミ
- 自動車
- スマートフォン・携帯電話
- 電池
それぞれについて、詳しく解説していきます。
ビン・缶類
酒ビンやジャムなどのビン類、スチール缶やアルミ缶などの缶類はリサイクル可能です。
ゴミ出しの際にお住まいの自治体のルールに従って分別することで、リサイクルされます。
自治体によって異なりますが、ビンのキャップなどは外し、汚れている場合はしっかりと中をすすいで綺麗にしてからゴミとして出しましょう。
また、スプレー缶は収集や処理作業中に可燃性ガスが漏れ出し、引火・爆発する恐れがあるため、ガス抜きを忘れないようにしてください。
ペットボトル
ペットボトルも同様に分別してゴミに出すことでリサイクルできます。
ペットボトルのリサイクル率は非常に高く、2022年度には86.9%に達しています。
リサイクルできるのは本体部分のみなので、キャップやラベルを取り除き、中をよく洗浄してから分別してゴミに出しましょう。
キャップを開けたときに残るリングの部分は、リサイクルの過程で回収されるため、無理して外す必要はありません。
ただし、洗っても汚れやにおいが落ちないペットボトルは、リサイクルの過程で不純物が混ざってしまい再利用が難しいため、お住まいの自治体のルールに従って捨てましょう。
紙類・ダンボール
もう使わないノートやコピー用紙、ダンボールは古紙回収に出すことでリサイクルされ、再生紙として再利用されます。
紙類やダンボールは原材料に木材パルプを活用しているため、リサイクルすることで貴重な森林資源を守ることにもつながります。
ただし、汚れた紙や事務書類や伝票などの転写に用いられるカーボン紙などはリサイクルできないため、一緒に出さないように気を付けましょう。
家電
家電のリサイクルに関しては、法律で定められているものもあります。
エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機の4つの家電は家電リサイクル法の対象になっており、リサイクルが義務付けられています。
そのため、エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機は粗大ゴミとして処分することができません。
これら4つの家電を買い替える場合は購入する販売店(家電量販店等)に引き取りを依頼しましょう。
買い換えずに処分する場合は、指定取引所に持ち込む、自治体に問い合わせて収集運搬業者に引き取りを依頼する、販売店(家電量販店等)の引き取りサービスを利用する等の対応が必要になります。
これら4つ以外の家電も同様の方法でリサイクルができますし、携帯電話やデジタルカメラのような小型家電は自治体に小型家電リサイクルボックスが設置されていることもあるので、積極的にリサイクルするようにしましょう。
廃食用油
揚げ物などの料理に使われた廃食用油もリサイクルすることができます。
自治体によってルールが異なりますが、廃食用油内にある固形物を取り除き、空きペットボトルに油を入れたり、新聞紙に染み込ませたりしてゴミに出しましょう。
廃食用油を生活排水と一緒に流してしまうと、環境汚染につながるため、できるだけ流さずにリサイクルに出すようにしましょう。
回収された油はリサイクル工場で精製・調製されたあと、燃料や飼料、工業原料に使われます。
蛍光灯
蛍光灯はリサイクルが推奨されている製品です。
蛍光灯に使われている水銀や蛍光粉、鉄、ガラス、アルミなどは、それぞれ分別・回収され、リサイクルされます。
蛍光灯には有害物質である水銀が含まれていることから、廃棄には厳しい規定が適用されており、正しく処分しないと環境汚染や健康被害につながる可能性があります。
一般的には燃えないゴミとして処分することができますが、各自治体でルールが異なるので、必ず自治体のルールを確認してから処分しましょう。
生ゴミ
生ゴミはコンポストでのリサイクルがおすすめです。
コンポストは「堆肥(たいひ)」のことを指しており、生ゴミなどの有機物を微生物の働きを活用して発酵・分解することができ、その堆肥は家庭菜園や花の栽培などに活用できます。
生ゴミを捨てる場合は、水分をできる限り除去したうえで、専用の袋に入れて可燃ゴミに出すようにしましょう。
自動車
自動車は、自動車リサイクル法によってリサイクルの対象となっています。
トラックやバスなどの大型自動車、キャンピング車などの特種自動車も含め、ほとんどの四輪自動車がリサイクルの対象です。
自動車は鉄やアルミニウム、銅、ガラスなどさまざまな素材で構成されており、全体の約99%がリサイクル可能です。
そのまま再利用されるパーツもあれば、解体して原料に戻してリサイクルされるパーツもあります。
ディーラーや中古車販売店に廃車依頼をする必要があります。
スマートフォン・携帯電話
スマートフォンや携帯電話には、少量ですが、金や銀、銅が使われており、これらは産出量に限りがある貴重な資源なのでリサイクルが推奨されています。
リサイクルするには携帯キャリアショップや自治体に回収してもらう必要があるので、事前に確認しておきましょう。
また、個人情報が残らないように削除することも忘れないようにしてください。
電池
家庭で使用する電池は、正しく分別することで自治体によって回収され、リサイクルされます。
リサイクルに回された電池は鉄と非鉄に分離され、鉄は製鉄原料として、非鉄は非鉄精錬所で亜鉛が資源として回収されます。
電池の捨て方は自治体によって異なるため、捨てる前に確認しましょう。
家電量販店などには電池の回収ボックスが置かれている店舗もあるので、自分で捨てるのは面倒だという方は利用してみてください。
リサイクルできないもの
これまで紹介してきたものは、どれもリサイクルすることで資源として再利用できるものでした。
しかし、家庭から出るゴミの中にはリサイクルできないものもあります。
- 耐熱ガラスビン・乳白色のビン
- 汚れた紙類・加工された紙類
- ラップフィルム
- デオドラントの固形容器
- 一部のプラスチック
それぞれについて解説します。
耐熱ガラスビン・乳白色のビン
耐熱ガラスビンや化粧品のビンはリサイクルすることができません。
耐熱ガラスビンや乳白色のビンは、他のガラスビンと溶ける温度が異なりリサイクルの工程で溶けずに残ってしまうため、リサイクルすることができないのです。
そのため、自治体によってルールが異なりますが、同じガラスビンでも分けてゴミに出す必要があります。
汚れた紙類・加工された紙類
紙類の中でも、汚れがひどいもの、写真などの印画紙、防水などの加工がされたものはリサイクルすることができません。
例えば、トイレシートやオムツ、油が染みこんだ紙などは、リサイクルの過程で製品に臭いが移ったり、衛生上の問題が生じたりする可能性があるからです。
加工されている紙も、機械の故障や再生紙の品質低下を招くため、リサイクルできません。
リサイクルできない紙類は可燃ゴミとして分別して捨ててください。
ラップフィルム
食品を包んだり保存したりするときに活躍するラップもリサイクルができません。
ラップフィルムは非常に薄いため加工が難しく、機械に巻き込まれて絡まって故障する可能性があります。
また、多くの場合は食品の油や水分が付着して汚れていることから、リサイクルの対象外となっています。
家庭で使用したラップは可燃ゴミで捨てるようにしましょう。
デオドラントの固形容器
デオドラントの固形容器もリサイクルが難しいため、自治体のルールに従って捨てるようにしましょう。
デオドラントの固形容器の中には、さまざまなプラスチックや金属部品が含まれており、簡単に分別できません。
また、デオドラントの成分によって、リサイクル後のプラスチックの品質が下がる可能性があります。
そのため、デオドラントの固形容器はリサイクルの対象外となっています。
一部のプラスチック
プラスチックの多くはリサイクル可能ですが、以下のプラスチックはリサイクルできません。
- 色のついたプラスチック
- 小型プラスチック(ストロー・使い捨てのスプーン・フォーク など)
- プラスチックパッケージ(歯ブラシなどのパッケージ・レトルトパウチ など)
- 汚れやにおいが残っているプラスチック
これらのプラスチックは、リサイクル施設の機械でうまく分別や処理ができなかったり、汚れやにおいにより品質が落ちてしまったりと、リサイクルを妨げる可能性があります。
リサイクルできるもの・できないものはどこに出せばいい?
リサイクルできるものとできないものを紹介しましたが、それらをどう処分すれば良いかわからないという方に向けて処分方法を説明します。
どちらも自治体のルールに従ってゴミに出すか、回収ボックスへ
一般的にはどちらもお住まいの自治体のルールに従ってゴミを出せば問題ありません。
自治体ごとに、可燃ゴミや不燃ゴミ、資源ゴミとして分別して出されたゴミを回収し、リサイクルできるものはリサイクルしています。
他にも、自治体が回収ボックスを設置している場合もあるので、ボックスに出すことも可能です。
自動車やスマートフォン・携帯電話などは買取店やフリマ利用もおすすめ
自動車やスマートフォンは買取店やフリマで売るのもおすすめです。
リサイクルすることで使える資源を再活用することも重要ですが、必要としている方にそのまま再利用してもらうリユースもエコ活動です。
製品の状態によって、リサイクルかリユースを検討してみてください。
まとめ
本コラムでは、リサイクルできるものとできないもの、それらの出し方について詳しく解説しました。
リサイクルには正しいゴミの分別が必要です。
本コラムで紹介したものを日頃から分別できているか、見直してみましょう。
私たち個人がゴミを正しく分別し、適切にリサイクルすることが、資源の有効利用と環境保護への貢献になるため、ぜひ意識してみてください。
また、本コラムを読んで「リサイクルについてもっと知りたい」「リサイクルがどうやって行われているのかが見てみたい」という皆さまは、公益財団法人イオン1%クラブのホームページをぜひご覧ください。
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