SDGs13「気候変動に具体的な対策を」とは?私たちにできることも解説
SDGs

2026.04.28

SDGs13「気候変動に具体的な対策を」とは?私たちにできることも解説

SDGs13「気候変動に具体的な対策を」とは、国際目標であるSDGs(持続可能な開発目標)に含まれている13番目の目標です。

ここ数年、環境省が熱中症警戒アラートを発令することも多く、昔に比べて暑い日々が増えています。こうした異常気象の主な原因は、人々が石炭や石油などを大量に使い、温室効果ガスを排出しているためです。

こうした課題を解決するために国際的な目標として生まれたのが、SDGs13「気候変動に具体的な対策を」です。

本コラムでは、SDGs13の具体的な内容や、達成するために私たちができることは何かなどについて解説します。

SDGs13「気候変動に具体的な対策を」とは?概要を解説

SDGsの目標13としても掲げられている「気候変動」は、貧困や紛争、感染症といったテーマとともに、SDGs(持続可能な開発目標)の中心テーマの一つです。

ここでは、SDGs13「気候変動に具体的な対策を」について解説します。

SDGsについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

SDGsで私たちにできることは?17の目標から小・中・高・大学生向けに解説

SDGs13とは「気候変動やそれによる影響に備えるための目標」

SDGsの目標13は、「気候変動やそれによる影響に備えること」を目指しています。

気候変動とは、「最高気温が年々上がり続けている」などといった、気温や気象のパターンが長期的に変化することです。原因には、太陽の活動や火山の噴火といった自然現象もありますが、それだけではありません。

18世紀後半に始まった産業革命により、人々は石油や石炭といった化石燃料を燃やすことで動力を得ることに成功しました。

しかし、化石燃料を燃やすと、太陽の熱を閉じ込める働きを持つ温室効果ガス(二酸化炭素やメタンなど)が排出されます。結果、温室効果ガスの排出量が増えるのに伴い、地球の気温も上昇し続けています。

現在、気候変動の影響で水不足や壊滅的な暴風雨などの問題が世界各地で発生しています。私たち人間やほかの生物の生活が、危険にさらされているのです。

そのため、気候変動やその影響に備える対策が世界的に求められています。

気候変動や化石燃料について詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。

気候変動による影響って?気候変動の原因や私たちにできる対策を解説

化石燃料とは?種類やメリット・デメリットのほかあと何年で枯渇するのかまで解説

SDGs13が掲げる5つのターゲット

SDGs13では、次の5つのターゲットが定められています。

「気候変動に具体的な対策を」における5つのターゲット

No目標
1気候に関する災害や自然災害が起きたときに、対応したり立ち直ったりできるような力を、すべての国でそなえる。
2気候変動への対応を、それぞれの国が、国の政策や、戦略、計画に入れる。
3気候変動が起きるスピードをゆるめたり、気候変動の影響に備えたり、影響を減らしたり、早くから警戒するための、教育や啓発をより良いものにし、人や組織の能力を高める。
a開発途上国が、だれにでも分かるような形で、気候変動のスピードをゆるめるための行動をとれるように、UNFCCCで先進国が約束したとおり、2020年までに、協力してあらゆるところから年間1,000億ドルを集めて使えるようにする。また、できるだけ早く「緑の気候基金」を本格的に立ち上げる。
bもっとも開発が遅れている国や小さな島国で、女性や若者、地方、社会から取り残されているコミュニティに重点をおきながら、気候変動に関する効果的な計画を立てたり管理したりする能力を向上させる仕組みづくりをすすめる。
引用元:ユニセフ

数字で表された3つのターゲットは、SDGs13を達成するために必要な項目、いわば小目標です。気候変動の進行速度をゆるめる緩和策だけでなく、変化する環境に対する適応策についても触れられています。

アルファベットで表された2つのターゲットは、小目標の実現に必要な具体的な方法です。気候変動に対応するには全世界的な対策が必要であるものの、開発途上の地域では知識や技術、さらには資金が不足しているため、他国のサポートが必要であることに触れられています。

いずれのターゲットにしても、世界中の人々全てが取り残されることなく、気候変動に対応できることが重視されているのが特徴です。

SDGs13が目標となった背景と現状の課題

SDGs13についてより理解を深めるために、ここでは気候変動に関する世界の現状を解説します。

世界で起きている問題を知れば、なぜ「気候変動に具体的な対策を」が目標として掲げられたのかという、背景が理解しやすくなるでしょう。

平均気温が急速に上昇している

引用元:気象庁

地球の平均気温は1891年の統計開始以降、上昇し続けていることがわかっています。例えば、地球の平均気温を1850~1900年の平均値と、2011〜2020年の平均値で比較すると、上昇値は1.09℃です。

1.09℃と聞くとあまり大きな変化には感じられないかもしれませんが、すでに世界各地ではさまざまな影響が現れています。

まず、世界各地で森林火災・山火事が増加し、多くの森林が失われています。

また、農作物の品質が低下したり、南方系の魚類の増加および冬期の活動が活発になったことで海藻(かいそう)が食べられ過ぎてしまうようになったりなど、影響は多岐にわたっています。

寝苦しい熱帯夜の日が増えたり、熱中症に悩まされたりなど、日々の生活のなかでも平均気温の上昇による悪影響を実感している方は多いのではないでしょうか。

※ アイゴやブダイといった南方の暖かい地域に住む魚たちのこと

気象災害が起こりやすくなっている

気候変動によって、洪水や干ばつといった気象災害が起こりやすくなっています。

気象災害とは、強風や大雨・大雪などの気象現象により発生する災害のことです。

例えば、気象変動に伴う気温の上昇により大雨が発生しやすくなっており、1901年からの30年と1992年からの30年で比較すると、大雨を観測した日数が約1.7倍に増加しています。

大雨は川のはんらんによる浸水や洪水などの水害や、山やがけが崩れる土砂災害を引き起こす恐れがあります。

一方、乾燥地帯では降水量が減少して、乾燥状態がますます強くなり、干ばつのリスクが高まっています。

干ばつが深刻化すると、農業が立ち行かずに食料生産量が激減したり、井戸がかれてしまったりなど人々の生活に大打撃を与えます。

対策にかける資金や技術力が不足している国も多い

気候変動という課題を解決するためには、先進国から開発途上国まで、世界中の国が取り組まねばなりません。しかし、対策にかけられるお金や技術力が不足している国も多いのが実情です

十分な資金や技術がなくては、いくら国連から「十分な気候変動対策を」と伝えられても、身動きが取れません。そのうえ、気候変動が人々に与えるリスクは、発展の遅れている国や地域ほど高い傾向にあります。

世界中の人々が気候変動に十分に対策できるようにするためには、先進国を筆頭とした国々のサポートが必須だといえるでしょう。

日本や世界におけるSDGs13に関連する取り組み

日本や世界では、SDGs13に関連する取り組みが数多く行われています。

世界における代表的な取り組みとしては、2015年に採択された「パリ協定」が挙げられます。協定には、日本も参加済みです。

パリ協定では、次のような世界的目標が掲げられています。

・世界的な平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保つとともに、1.5℃に抑える努力を追求すること

・今世紀後半には、温室効果ガスの人為的な排出と吸収源による除去の均衡を達成するよう、排出ピークをできるだけ早期に迎え、最新の科学に従って急激に削減すること

引用元:全国地球温暖化防止活動推進センター(JCCCA)

このような目標を達成するため、パリ協定ではまず参加するにあたって、温室効果ガスの削減目標および行動を表明する必要があります。

また、5年ごとに各国は削減目標の提出と更新が求められているほか、世界全体の実施状況を確認・検討する仕組みづくりなど、着実に目標を達成するための具体的な方法や方針も協定内に盛り込まれているのが特徴です。

日本の場合は、2021年と2025年にそれぞれ削減目標を更新し、現在は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにすることを目指して、年代ごとの削減目標を表明しています。

<日本の温室効果ガスの削減目標(2013年度比)>

  • 2030年:-46%
  • 2035年:-60%
  • 2040年:-73%

出典元:外務省

SDGs13を達成するために私たちにできること

SDGs13「気候変動に具体的な対策を」という目標を達成するために、私たちができることは何でしょうか。

気候変動の対策には、気候変動を抑えるための「緩和策」と、気象災害に備えるための「適応策」の2つがあります。そこで、緩和策と適応策という2つの側面から、私たちができることについて考えてみましょう。

【緩和策】二酸化炭素の排出削減を意識して生活しよう

緩和策としては、温室効果ガスの一つである二酸化炭素の排出削減を意識して生活するのがおすすめです。

家庭で二酸化炭素を多く排出するのは、家電製品や照明の使用です。

例えば、冷暖房の使用方法を見直してみましょう。設定温度を2℃変えるだけで1日あたり約90g、使用時間を1時間減らすだけで1日あたりで30~40gの二酸化炭素を削減できるといわれています。

また、通勤や通学、お買い物などの移動手段を車から自転車や交通機関に変えるのも一つの方法です。車の使用を控えると、二酸化炭素を1日あたり100g以上減らせるといいます。

さらに、スーパーマーケットやコンビニエンスストアで買った品物を詰めるために、エコバックを持参しましょう。ビニール袋の利用が減るため、原料である石油の消費を減らすのに役立ちます。

【適応策】日ごろから備えを徹底しよう

適応策としては、地球温暖化やそれに伴う異常気象に対する備えを徹底することが大事です。

例えば、夏の暑さで健康を損ねないために熱中症対策をすることも適応策の一つです。水分・塩分をこまめに補給したり、日傘やエアコンを適切に使って、決して無理はしないように心掛けましょう。

また、洪水などの気象災害に備えて、防災グッズや懐中電灯、飲料水などを用意しておきましょう。備蓄品の量は、一般的には3日分、高層マンションなら7日分が推奨されます。

災害に対する適応策として特に大切なのは、シミュレーションをしておくことです。事前に家族や同居人など身近な人と、緊急時の待ち合わせ場所や連絡手段を話し合って、認識をすり合わせておきましょう。

公益財団法人イオン1%クラブ「イオン チアーズクラブ」について

公益財団法人イオン1%クラブが運営する「イオン チアーズクラブ」は、全国の小学校1年生から中学校3年生までを対象とした活動団体です。

イオン チアーズクラブでは、環境や社会に対して興味・関心を持ち、考える力を育むため、さまざまな体験学習を実施しています。

体験学習では子どもたちがメンバーで協力し合い、一丸となって活動に取り組むため、集団行動における社会的なルールやマナーも学べます。

「環境や社会問題について子どもに学んでほしい」と考えている保護者の方は、ぜひお子さまのイオン チアーズクラブへの参加を検討してみてはいかがでしょうか。

「イオン チアーズクラブ」で実施された活動

ここでは、イオン チアーズクラブでこれまでに実施してきた活動内容の一部をご紹介します。

おおさかATCグリーンエコプラザの見学

イオンスタイル茨木チアーズクラブのメンバーたちは大阪市にあるおおさかATCグリーンエコプラザを訪れ、施設見学やワークショップなどに参加しました。

施設見学では、地球温暖化とそれに伴って起きている環境問題についての説明を聞きました。

さらに、「エコマーク」や「3R」などテーマごとに分けられたブースにて、環境に優しい取り組みの重要性についても学びました。

※ リデュース、リユース、リサイクルの頭文字をとったもので、循環型社会の実現に向けたキーワード

七ヶ浜菖蒲田海岸の松林の間伐

イオン富谷チアーズクラブのメンバーが、七ヶ浜菖蒲田浜(しちがはましょうぶたはま)周辺で間伐(かんばつ) 体験を行いました。

間伐に取り組んだ松林は、5年前に自分たちで植樹した防災林です。なかには植樹当時のことを覚えているメンバーもいました。

メンバーたちは地域の高齢化により手入れが難しくなっている現状も教えてもらい、植えるだけではなく、継続的に手入れをしていくことの大切さも学びました。

※ 樹木の一部を伐採し、森林の密度を調整すること

もしものときの防災教育

イオン チアーズクラブでは、所属するメンバーが災害発生時の対応について学び、防災の知識を深められるよう「もしものときの防災教育」イベントを繰り返し開催しています。

イオン チアーズクラブ高知・高知旭町・新居浜の3クラブ合同で行った過去のケースでは、イオンモールや高知市消防局などの協力を受け、防災・救命を学ぶ体験活動を行いました。

メンバーは煙が充満したテントの中に入って視界が奪われる状況を体感したほか、火災時の安全な避難方法について学習しました。その後、イオンモール館内を巡りながら避難設備クイズに挑戦し、AEDを使った救命・応急手当も実践しました。

どの体験にも関心を持って取り組んでいたメンバーは「AEDの使い方を学べた」「心臓マッサージは想像以上に力が必要だった」など、感想を話してくれました。

このほかにも、イオン チアーズクラブではさまざまな活動を行っています。

イオン チアーズクラブの活動をさらに詳しく知りたい方は以下のURLからご覧ください。

子どもたちが主役!環境・社会をテーマにした体験学習で楽しく学ぼう!

まとめ

SDGs13「気候変動に具体的な対策を」という目標を達成するためには、私たちにできることが数多くあります。

ここ数年で夏が過ごしにくくなった、あるいは冬が短くなったと感じる方もいらっしゃるでしょう。こうした背景には気候変動があり、先進国から開発途上国まで、地球で暮らす全ての人々が協力して取り組んでいかなければなりません。

「気温に応じた格好をしてエアコンの過度な使用を避ける」や、「気象災害に備えて家族で話し合う機会を設ける」なども大切な対策です。

まずは、ご家庭のなかでできることから取り組んでみてはいかがでしょうか。

公益財団法人イオン1%クラブについて

公益財団法人イオン1%クラブは、1990年に設立され、「お客さまからいただいた利益を社会のために役立てる」という想いのもと、「子どもたちの健全な育成」「諸外国との友好親善」「地域の発展への貢献」「災害復興支援」を主な事業領域として、環境・社会貢献活動に取り組んでいます。

公益財団法人イオン1%クラブでは、小学生を中心とし、体験学習を通して自然や環境に向き合える「イオン チアーズクラブ」も運営しています。

他にも、中学生が環境に関する社会問題をテーマに、自ら考え、書く力を養う「中学生作文コンクール」や、高校生が日ごろ取り組んでいる環境保全に関する活動を発表し、表現力や発信力を高めることを目的とした「イオン エコワングランプリ」などさまざまな活動を実施しています。

小学生から高校生まで幅広い年齢のお子さんがさまざまな体験学習を通してSDGsに触れられる活動を多数実施していますので、ぜひ下のURLからご覧ください。

公益財団法人イオン1%クラブの活動内容を詳しく知りたい方はこちら

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