【その小さな一歩が未来を変える】一人ひとりができる地球温暖化対策について解説
環境

2025.03.11

【その小さな一歩が未来を変える】一人ひとりができる地球温暖化対策について解説

最近、「地球温暖化」という言葉を聞くことが多くなりました。

「地球温暖化を止めるために何をすればいいの?」「わたしたちにもできることがあるの?」と思っている人もいるかもしれません。

実は、私たち一人ひとりでもできる温暖化対策はたくさんあります。

このコラムでは、地球温暖化がどんな影響をもたらすのか、そしてわたしたちにできる温暖化対策について、わかりやすく紹介します。

地球温暖化は温室効果ガスの増加が要因

出典:JCCCA

私たちは生活の中で電気を使ったりしますが、その電気を作るために石炭や石油といった化石燃料を燃やします。

地球温暖化の主な原因は、化石燃料を燃やした際に、二酸化炭素をはじめとした温室効果ガスが大量に排出されていることです。

温室効果ガスとは、地球から出る熱を吸収して、地球の温度を保つはたらきをするガスのことをいいます。

温室効果ガスは主に次の気体のことです。

  • 二酸化炭素(CO₂)
  • メタン(CH₄)
  • フロン
  • 一酸化二窒素(N₂O) など

温室効果ガスがたくさん出ると、大気中にある温室効果ガスの濃度が高くなり、熱を吸収する量が増えて気温が上がってしまいます。

また、温室効果ガスが増える原因の多くは、私たちの日常生活に関係しています。

例えば、多くの人がエアコンや冷蔵庫といった家電製品を使ったり、テレビやドライヤー、照明などを使用する時間が長いと、二酸化炭素などの温室効果ガスが発生する原因になります。


さらに、家電を使うためには電力が必要となります。

発電所では、電気を作るために燃料を使うので、その結果として二酸化炭素などの温室効果ガスがたくさん排出されてしまうのです。

二酸化炭素は家庭からも出ているって本当?

二酸化炭素の排出量が増加する原因として、二酸化炭素が私たちの家庭から排出されていることも理由の一つに挙げられます。

次は、表を使って家庭からの二酸化炭素排出量を見ていきましょう。

出典:「JCCCA」家庭からの二酸化炭素排出量

表を見ると、家庭から出る二酸化炭素の排出量は「照明・家電製品」の割合が30.9%、次いで「自動車」、ガスや灯油、電力を使用する「暖房」「給湯」も多いとされています。

「照明やテレビをつけっぱなしにしている」「使わない電化製品のコンセントを刺したままの状態にしている」などちょっとした無駄が地球温暖化につながる可能性もあるのです。

家庭における消費電力量の内訳

家庭ではエアコンや冷蔵庫など、さまざまな電化製品を使います。

次は、家庭における消費電力の内訳も見てみましょう。

出典:「JCCCA」家庭における商品電力量の内訳

家庭のなかで電気をたくさん使っている電化製品の内訳を見ると「エアコン」が14.7%と最も多く、次に「冷蔵庫」が14.3%という結果です。

特に、温度を一定に維持するための電化製品はたくさんの電力を使用していることがわかります。

ほかにも照明機器の割合が13.5%で「使っていない部屋の電気をつけっぱなしにする」「外出時に電気を消し忘れる」など、ちょっとしたつけっぱなしも電力を消費しています。

一人ひとりができる地球温暖化対策

家庭から出る二酸化炭素の排出量や消費電力量を見ると、今の状況が続けば地球温暖化を加速させてしまう可能性があります。

地球温暖化を防ぐためには、私たち一人ひとりが日常的に地球温暖化を防ごうとする意識と行動がとても重要です。

次は、家庭から出る二酸化炭素排出量や、消費電力の割合から考える「私たち一人ひとりができる地球温暖化対策」を5つ解説します。

  • 節電・節ガス・節水を心がける
  • 自転車や公共交通機関を使う
  • ゴミを減らす
  • 再生可能エネルギーを活用する
  • 環境に配慮した製品を選ぶ

以下で、それぞれについて詳しく解説します。

節電・節ガス・節水を心がける

私たちが毎日使っている電気やガス、水道水を作る過程で消費される様々なエネルギーからは地球温暖化の原因となる二酸化炭素が排出されています。

電気や暖房などの熱の多くは、石炭や石油、ガスを燃やして作っているため、たくさん使えば使うほど、二酸化炭素が出てしまうのです。

なので、電気やガス、水道を使いすぎないように気をつけることは、これらを作るために必要なエネルギーを減らし、地球温暖化を防ぐことにつながります。

  • 照明はこまめに消す
  • 冷暖房の設定温度を見直す
  • 冷蔵庫の中にたくさんのものを入れない
  • シャワー時間を短くする
  • お風呂は家族で続けて入り、追い焚きの回数を減らす
  • 水を出しっぱなしにしない

これらの小さな取り組みは地球温暖化防止につながるだけでなく、電気代やガス代、水道代の節約にもなるため積極的に行うと良いでしょう。

自転車や公共交通機関を使う

自動車の排気ガスに含まれる二酸化炭素は、地球温暖化を加速させる原因の一つです。

そのため、地球温暖化を防ぐためには自動車の利用を減らし、歩いたり電車などの公共交通機関を使ったりするようにしましょう。

徒歩や自転車での移動を心がければ、二酸化炭素排出量を減らすだけでなく、健康と体力の増進に役立ちます。

少し遠い場所へ行く場合は、電車やバスなどの公共交通機関の利用を検討してみましょう。

公共交通機関は、一度に多くの人を運ぶことができるため、一人当たりの二酸化炭素排出量を減らすことができます。

また、電気自動車はガソリン車やディーゼル車より温室効果ガスの排出量が少ないため、新しく車を買うときは検討してみるのも良いでしょう。

移動手段を見直し、地球に優しい選択を心がけましょう。

ゴミを減らす

毎日、何気なく捨てているゴミですが、ゴミの処理には収集や運搬、焼却、埋め立てなどにたくさんのエネルギーが使われています。

そして、ゴミを燃やす際には大量の二酸化炭素が排出されてしまうのです。

ゴミを減らすことは、エネルギーの使いすぎを防ぎ、二酸化炭素排出量を減らして地球温暖化を防止することにつながります。

地球温暖化を防止するためには、ゴミを減らすだけでなく食品ロスを減らすことも大切です。

食料を廃棄すると生産や加工、輸送のために使った資源やエネルギーも無駄にすることになります。

また、ゴミの埋め立て地で食品が腐敗すると、強力な温室効果ガスの一種であるメタンガスが発生してしまいます。

「どうすればゴミが減らせるかな」と思ったら、下に書いてあることを意識しましょう。

  • マイバッグを使う
  • シャンプーや洗剤などは詰め替え商品を選ぶ
  • 食べ残しを減らす
  • 5Rを心がける※1

これらをふまえて、毎日の生活の中でゴミを減らすことが地球温暖化を防ぐ第一歩です。

※1:ゴミになるものを断ること(リフューズ)、ゴミを発生させないこと(リデュース)、ものを繰り返し使うこと(リユース)、ものを修理して使うこと(リペア)、資源として再利用すること(リサイクル)

再生可能エネルギーを活用する

現在、日本の電気は、火力発電で作られることが多いです。

火力発電は石油や石炭などの化石燃料を燃やして発電するため、たくさんの二酸化炭素を排出します。

そこで注目されているのが、太陽光や風力、水力など、自然の力を使って発電する「再生可能エネルギー」です。

再生可能エネルギーは、発電するときに二酸化炭素をほとんど出さず、なくなることがないため、環境にとても優しいエネルギーです。

例えば、自宅に太陽光発電システムを設置することで、家で使う電気を再生可能エネルギーで作り、ためておくことができます。

また、近年、再生可能エネルギーを使う電力プランを提供している電力会社も増えてきています。

電力会社を切り替えるだけで、簡単に再生可能エネルギーを使うことができます。

私たちが使う電気をどのエネルギーで作るかを選ぶことは、未来の地球を変える大切な力になるのです。

環境に優しい製品を選ぶ

私たちの身の回りには、数多くの製品があふれています。

普段何気なく選んでいる製品ですが、環境に優しい製品を選ぶことは地球温暖化対策につながるのです。

  • 省エネ家電を選ぶ
  • 電球をLED電球に交換する
  • 長く使える製品を選ぶ
  • リサイクルしやすい製品を選ぶ
  • エコマーク」や「FSC認証」など、環境に優しい製品であることを証明するラベルを選ぶ

たとえば、LED照明は一般電球と比べて約86%の省エネ効果があります。

また、2023年11月に開催された「水銀に関する水俣条約締約国会議」において、2027年末までに蛍光管の製造および輸出入を禁止することが正式に合意されました。

そのため、今後は法人や私たちの家庭にある電球をLED電球へ移行する必要があります。

他にも長く使える製品やリサイクルしやすい製品を選ぶこと、エコマークやFSC認証がついている環境に優しい製品を選ぶことも地球温暖化対策の一つです。

日々の買い物でほんの少し意識を変えることで、地球温暖化防止に貢献できるため、地球に優しい選択を心がけましょう。

まとめ

本コラムでは、地球温暖化のメカニズムや影響、そして私たちにできる具体的な対策について解説しました。

地球温暖化が進む主な原因は温室効果ガスの増加です。

私たちが何気なく使用している電化製品からも二酸化炭素が排出されており、地球温暖化が進むと私たちの生活や未来に悪い影響をもたらします。

私たちの大切な地球と未来のために、一人ひとりがライフスタイルを見直したり、環境に優しい製品を選んだりするなど、今できることから始めていきましょう。

また、公益財団法人イオン1%クラブが運営する「イオン チアーズクラブ」では、小学校1年生から中学校3年生までの子どもたちが環境に関する様々な活動を行っています。

「色々な体験活動をとおして、自分たちにできる地球温暖化対策について学びたい」という方は、ぜひ以下のURLからイオン チアーズクラブの活動をご覧ください。

「イオン チアーズクラブ」の活動内容を詳しく知りたい方はこちら

公益財団法人イオン1%クラブについて

公益財団法人イオン1%クラブは、1990年に設立され、「お客さまからいただいた利益を社会のために役立てる」という想いのもと、「子どもたちの健全な育成」「諸外国との友好親善」「地域発展の貢献」「災害復興支援」を主な事業領域として、環境・社会貢献活動に取り組んでいます。

公益財団法人イオン1%クラブでは、小学生を中心とし、体験学習から自然や環境に向き合うことができる「イオン チアーズクラブ」も運営しています。

イオン チアーズクラブではリサイクル工場の見学や、過去にはサトウキビを使ったさまざまなリサイクルの体験など、環境に関する体験や学習をしています。

また、中学生が環境問題を自ら考え、書く力を養う「中学生作文コンクール」や、高校生が日ごろ学校で取り組んでいる環境活動を発表し、表現力や発信力を高めることを目的とした「イオン エコワングランプリ」などさまざまな活動を実施していますので、ぜひ下のURLからご覧ください。

公益財団法人イオン1%クラブの活動内容を詳しく知りたい方はこちら

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