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「虹の松原」を守ろう! ~松露プロジェクトを通して『地域』を元気に~

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「虹の松原」を守ろう!~松露プロジェクトを通して『地域』を元気に~

佐賀県立唐津南高等学校

活動内容について

「虹の松原」松露プロジェクトチームの活動内容はこちらよりご覧ください。

目標・展望

私たちの住む佐賀県唐津市には、延長約 5 キロ、面積約 230ha もの『虹の松原』とよばれる美しい松原があり唐津市民の貴重な財産となっています。
虹の松原再生・保全活動も 9 年目を迎え、多くの成果を残してきました。しかし、1 年間の活動エリアは 50ha にとどまり、延べ活動人員 5,000 人で全体の20%しか活動できていないのが現状です。私たちは、地域との交流や連携を深め、もっと多くの人に再生・保全活動に参加してもらいたいと思い、新たな視点から活動に取り組んできました。

活動内容

(1)「松原の匠」養成講座の受講:「松原の匠」とは、松原の現状や歴史など計 4 回の講習を経て松原のことを教える立場として認定された人のことです。私たちは、松原の匠に認定されたことにより教える立場に立つことができ活動の範囲がより広がりました。
(2)地元小・中・高校生との松葉掻き:昨年の 9 月に小学生 40 名との交流を図るために「子供チャレンジ教室」を開催しました。このイベントでは小学生にも松葉掻きの必要性が分かるようにわかりやすい写真やイラストを多用し、漢字にはふりがなをつけて「虹の松原ブック」を作成しました。また、楽しんで見てもらえるように虹の松原に関するクイズのコーナーを作る工夫を行いました。
10 月 25 日には唐津東高校 3 年生 240 名と松葉掻きを行い、私たちが作成したオリジナルのパネルを使って松葉掻きの必要性や方法を説明し作業を行いました。その後に行ったミーティングで、次のようなことを改善していくことにしました。
1.松葉の運搬方法を工夫する。
2.コーンや旗で目印を作り活動エリアを指定する。
3.道具は各エリアに置いておく。
その改善点をもとに 10 月 28 日に唐津商業高校全校生徒 480 名と松葉掻きを行いました。前回の反省点をうまく工夫したところ、約 1 時間でより多くの松葉を回収することができました。
他にも、NPO 法人唐津環境防災推進機構 KANNE(カンネ)との共同企画で唐津市民 200 名との一斉松葉掻きや、鏡中学校 1 年生 120 名との松葉掻きなど多くの活動を行いました。また、情報誌「虹松新聞」の発行なども行いました。このような活動を通して一人でも多くの松原保全の担い手が増えることを期待しています。
(3)私たちの活動の PR:3 月に、KANNE(カンネ)と共同で虹の松原再生・保全活動を知るバス旅行を開催しました。バスの中では、私たちが再生・保全活動の現状について説明しました。そして、タバコ農家を訪問し松葉利用の現状を視察し、その後みんなで再生・保全活動を行いました。参加者の方との交流や活動 PR もできました。
そして、3 月 23 日には「虹の松原フェスティバル」を開催し、200 名の方が参加されました。初めに私たちの活動の PR を行い、主催者の一員としてイベントを運営し「松葉タワー選手権」を開催しました。
その後のアンケートでは、目的 が 明 確 で 良かったという意見 が 69 %、 明確 で な か っ た23 % と い う 結果になりました。
このような意見を次回への課題とし、よりよいイベントが開催できるように努めます。
(4)ペレット化で地域に貢献:年々、松葉や松枝の回収量が増えてきています。そこで、昨年導入されたペレタイザーで 1 時間に 20kg のペレットの生産ができるようになり、代替エネルギーとして以下のことに活用しました。
1.ペレットストーブの燃料として活用:ペレットを地元のレストランでペレットストーブの燃料として活用してもらうことができました。文献などを参考にすると、クロマツペレットは灯油と比較して 1.29kg / kg の二酸化炭素の削減が期待できます。そのため「このストーブを使えば CO2 の削減+コスト削減で助かる」と好評で、松葉や松枝をエネルギーとして活用する方法が見つかりました。
2.花農家で資材としての活用:新たな活用法を見つけるため花農家に伺ったところ「このペレットを水はけを良くするために使うココナッツチップの代わりとして利用したい」ということで、現在試用しています。これが使えるとなれば多くの農家の方にも松葉掻きに参加していただけるのではないかと思います。

成果・実績

これからの活動を担っていく若い世代と交流を図れたことにより、ボランティアの方々を中心としたつながりだけではなく、小・中学生それに同世代の高校生との連携もできました。
そして、ペレットの新しい活用法を模索していく中で多種多様な業種の方や農家との交流を図るきっかけもできました。新たな活用法が見つかれば、活動の輪が大きく広がるのではないかと思います。そして、参加者を10,000 人に増やすことを新たな目標として頑張ります。
(この取り組みを私たち、そして次世代に繋ぐこと)これが私たちの使命であると考えます。美しい松原の景観を地域との交流と共に守っていく、私たちの挑戦はまだまだ続きます。

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