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つばさ総合高校のゴミ処理について

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つばさ総合高校のゴミ処理について

東京都立つばさ総合高等学校 

活動内容について

ISO委員会の活動内容はこちらよりご覧ください。

目的・展望

つばさ総合高校は 2004 年 3 月に ISO14001 の認証を取得して、以来様々な環境活動を行ってきました。その目的は、私たちの活動を通して全校生徒の環境意識を高めようとするものです。たとえば今回発表する「ゴミ処理」についても、本校のゴミの削減と、全校生徒の環境意識を高めることを同時に目指しています。この活動は、2004 年度より継続して行われています。現在のゴミの排出量は活動前に比較すると、ほぼ「6 分の 1」になり、その状態を毎年維持しています。今回は、つばさのゴミ処理活動の特徴を説明します。また、毎年ほぼ同じになってしまったゴミの排出量をさらに減らすために 7 月に行った「資源・ゴミの 28分別」の結果も説明いたします。

活動内容

つばさ総合高校で行っているゴミの削減活動は、校内では「USO 800(うそ八百)」という ISO 委員会の機関紙などで呼びかけたりします。また年に 1 回実施 す る「 高 校 生 環 境 サミット」では本校のゴミ削減の発表や、実際の分別指導などを他の高校生に行うなどその広がりを目指しています。校内から出るゴミの量を減らすことを目的として様々な工夫がされていますが、次の 4 つの点から説明いたします。この 4 つの点はどこの学校でも取り組めることだと思います。ぜひ取り組んでみてください。1 つでもやってみればいろいろなことが見えてくるはずです。
(1)教室にゴミ箱を置かない教室のゴミ箱があると、何も考えずにゴミを捨ててしまいませんか。つばさでは教室のゴミ箱を置かず各階に 2 か所(各学年 2 ヶ所)ある「資源・ゴミステーション」と呼ばれる場所に捨てに行きます。その際、生徒や先生方は誰に言われるでもなく分別しています。不便になることで分別意識が高まります。習慣を変えることは難しいことですが、入学した時からそのようになっていたので、つばさの生徒たちにとっては当たり前のことになっています。
(2)8 分別を行っていますつばさでは、1.紙資源、2.プラスチック資源、3.ビン、4.缶、5.ペットボトル、6.可燃ゴミ、7.特殊ゴミ(金属、ゴム等)、8.残飯の 8 分別を行っています。資源は資源の業者に、ゴミはゴミの業者と別々に渡しています。家庭から出る「燃えるゴミ」の中から、紙資源とプラスチック資源を抜き取ると考えてください。家庭からの燃えるゴミは、この方法で分別するとほとんどなくなってしまうと思います。この分別活動は、もちろん全校生徒が関わりますし、最終的には私たち ISO 委員が業者の方が困らないように 1袋 1 袋、毎週木曜日に再分別しています。
(3)ゴミの排出量を計量していますつばさではゴミの排出量を計量しています。ゴミが減ったのか、増えたのかを確認をするためですが、ゴミ業者の方は最初は嫌がったと聞いています。それまでは袋の中のゴミの重さに関わらず、1袋が7.5Kgと換算しての契約だったそうです。それでは「ゴミの削減」という言葉も意味がありません。業者と交渉した当時の ISO 担当者のおかげで測れることになったのです。すごいと思います。
(4)地域への協力つばさ総合高校は大田区の都南町会の敷地の中にあります。その町会は月に 1 回新聞などの資源回収を行っています。その日に、つばさの新聞や雑誌、ダンボールなども回収してもらいます。その際に私たちも一緒に地域を回り新聞などの回収に協力しています。

成果・実績

このような方法を継続することで、可燃ゴミの排出量は活動を開始する以前に比較して約「6 分の 1」になりました。しかし、この方法には問題もあります。例えば「最初はボランティアの生徒がゴミ処理を行っていたそうですが、委員会ができたときにボランティア組織が全て解散してしまった」、「リサイクルに出している資源の重さを計測できていない」、「ゴミの排出量が減らなくなった」などがあげられます。このため、この先どのように活動を行っていくか考えるために、今回、大阪府堺市の「ゴミの組成分析」の方法をまねて「資源・ゴミの 28 分別」を行ってみました。その結果次のようなことが分かってきました。「現在の方法ではこれ以上ゴミを減らすことは難しい」、「リサイクルされている資源の中で最も重かったものは、ペットボトルや紙パックなどの飲料水の容器であった」、「ゴミは確かに減っているが、リサイクルされているものの重さを加えると、捨てられているものの重さは以前とさほど変化していない」などです。現在、委員会ではその結果をもとに今後の方針を考えています。しかし、飲料水の容器など、現在リサイクルしているものを減らしていくと考えると、結局、私たちの日常の生活習慣を変えなければなりません。その難しさに現在直面しています。

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