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ゴミ削減!プロジェクト ~その食器をリユース食器にしたら?~

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ゴミ削減!プロジェクト ~その食器をリユース食器にしたら?~

【長野県】エクセラン高等学校

活動内容について

環境科学コース ゴミ削減を考えるプロジェクト班の活動内容はこちらよりご覧ください。

活動内容

私たちは12年間、身近な河川環境保全活動の一環として河川のゴミ拾いや地域の通学路をきれいにする活動を行ってきた。しかし今までは目の前のゴミだけが活動の対象になっていた。
昨年度後半からの「プラスチックゴミによる環境問題の研究」、今年度の「日本・海を守ろうプロジェクト」への参加によって、私たちのゴミ拾いの意識は変化した。目の前のゴミ(特にプラスチックゴミ)が劣化し、マイクロプラスチックになることで浄化センターも通り抜け、海に到達し、海の生物たちに影響を及ぼすこと、そしてそれらの害は生物濃縮によってまた私たちの生活に戻ってくることを意識できた。一方で「ゴミそのものを減らす(ゴミ削減)」を強く意識した。近年プラスチックストローをやめる食品企業が増えていることも踏まえ、私たちに何ができるだろうと考えた。
そこで、今回焦点を当てたゴミ削減プロジェクトは、学校の文化祭で出るゴミである。文化祭は屋台や食堂があることで活気づき、外部からのお客様にも楽しんでもらえる。しかし文化祭が終了した後のゴミの量に疑問を抱かずにはいられない。そこで文化祭で出たゴミの材質(紙・プラスチック・金属)ごとに、おおよその量をそれぞれの部署から教えてもらい、燃焼した時のCO2排出量を計算した。すると、飲食関係のプラスチックゴミは総重量約22kgで、燃焼時67kgのCO2が排出された計算になった。他の容器や他の材質のものに変えること、リユース食器を使うこと、プラスチックストローをやめること等によって、ゴミやCO2量はどれくらい削減できるのか、どれくらいのコストがかかるのかを検討した。これらは、来年度や他の学校行事への提言につながるかもしれない。
そのほかゴミ削減活動として、「日本・海を守ろうプロジェクト」に参加し、ゴミ拾いを実施した。また、ワークショップや出前授業で、プラスチックに関する実験を行いながら、プラスチックの問題点を伝えた。

成果・実績

町内会や行政や小学校から「薄川の保全活動を行っている団体」として浸透し評価され、表彰されることも多くなった。また、今年度参加した「日本・海を守ろうプロジェクト」の様子はWEBで公開された。
<表彰>
・信州エコ大賞奨励賞(2016年)
・内閣府「未来を担う若者オブザイヤー」表彰(2016年)
・河川と道路の美化活動に関する表彰(2018年3月)
・ボランティアスピリット賞7年連続受賞(2011年度〜2017年度)
また、各種学習会や出前授業へ講師としてのスタッフ依頼が増加した。
・2018年に新たに加わった学習出前授業
・2018年9月29日波田地区公民館で消費者の会学習会(波田地区)
・2018年11月17日里山辺公民館
・2019年2月本郷地区公民館で実施予定
出前講座参加者の声から、ゴミ削減の意義を認識して自分で行動しようとしてくださる様子が見えた。以下はその声の一部である。
・ゴミが落ちていたら「汚い」と思うけれど、そのゴミの行方を考えると自分が行動しなければと思った。
・プラスチックのゴミについて、自分もリサイクルの区別をして出しているから良いと自己満足していたけれど、リサイクル以前にゴミそのものを減らすことを考えなくてはいけないと思った。
・紙おむつなど便利な世の中になったけれど、便利な生活の陰でたくさん問題が出てきていることを知った。
・生分解性プラスチックは土に分解されるから環境に良いものだと決めつけていたけれど、分解には時間がかかるので、使い方を考えなくてはいけないと思った。
・捨ててしまう廃油でろうそくを作ったりせっけんを作る活動はとても良いことだと思った。食器についた油も一度紙か布でふき取ってから洗うのが良いとお母さんに教えたい。(小学生の声)
・紙おむつの正体が吸水プラスチックで、たくさんの水を吸収する実験でびっくりした。燃えにくいゴミになっていることを知った。(小学生の声)
校内での反響として、「文化祭のゴミ問題は以前から気になっていた。何か良い方法があれば、環境を意識したゴミを出さない文化祭開催を考えるのもよいのではないか」という声があった。

目標・今後の計画

今後も河川環境保全は、植生面からの保全活動、水質面からの保全活動を継続させつつ、意識の高いゴミ拾い活動をさらに広めていく。また、ゴミ削減の糸口を身近な学校から見いだし、実践に結び付け、成果をデータ化する。いろいろな角度からゴミ削減の活動を吟味しながら、実践を行い、成果を検討する。リサイクルが良いのか、リユースが良いのか、リデュースが良いのか、それぞれのメリット、デメリットを吟味し、リサイクルの中でもマテリアルリサイクルorサーマルリサイクルorケミカルリサイクルについてのメリット、デメリットの吟味を行う。
研究活動に裏打ちされた出前授業やワークショップ参加の機会を広げていく。さらに具体的なデータをもとに検討し、文化祭や催し物でのゴミの出し方を提言し、その効果を調査する。家族を含め、地域のいろいろな年齢層の方々と一緒に活動する機会を増やしたい。

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