公益財団法人イオン1%クラブ

地球にやさしいエンジニア

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地球にやさしいエンジニア

静岡県立浜松城北工業高等学校

活動内容について

環境部の活動内容はこちらよりご覧ください。

目標・今後の計画

私たちは、「地球にやさしいエンジニアの育成」を教育目標に掲げ、1991年より地域の多くの団体・自治体等と協力する中で実践的な環境教育活動に取り組んでいます。95年には生徒による環境教育活動のリーダーを育成する「環境クラブ」(延べ約500名/現:環境部)を創設し、99年には一般市民・保護者を対象とした「PTA環境教育クラブ」(延べ約1000名)、そして、地域の小・中学生を対象とした「城北ジュニア・エコ・クラブ」(延べ約4000名)を創設しました。
私たちの活動の目標は、自然や環境に配慮した“ものづくり”と“環境ボランティア活動”を通して、大切な地域の自然を守り社会貢献に取り組むことです。またその中で、地球的規模の環境問題についても積極的に対応できるエンジニアとして成長し、自らの行動を通して友人や若者たちにも広く共感の輪を広げながら、多くの人々に持続可能な社会の大切さを伝えていくことです。
今後の計画としては、工業高校の生徒であるからこそ、エンジニアとして“ものづくりのあり方”や、市民としての“生活のあり方”について、また、地球温暖化問題をはじめとする環境問題についても、高校生の立場から環境部の活動を通して、広く一般市民の方々にも深く考える機会や窓口を設けたいと考えています。
具体的には、年間を通して行われる環境ボランティア活動を通して、豊かな郷土の自然や地球環境、地域社会や世界の持続可能性の上に、私たちの“ものづくり”も“生活”もすべて成り立っているという、極めて重要な「気づきのプロセス」を郷土の自然や社会の持つ教育力と協力しつつ「普及・啓発活動」に取り組んでいきたいと願っています。

活動内容

本校の取り組みとしては、全国の高校に先駆けた「環境教育宣言」(2000年)、国際規格「環境マネジメントシステム(ISO14001)」内部監査員養成研修の実施(2009年、383名修了)、また、静岡県下初となる環境ボランティア活動の単位認定(2001年:延べ323名認定)、地域の小・中学生を対象とした「城北ジュニア・エコ・スクール」(延べ4000名来校)、一般市民対象の「地球温暖化セミナー」などがあります。こうした数多くの「学校教育による環境教育モデル」を環境部員が中心となり、地域社会に発信してきました。
2015年4月から現在までの具体的な活動としては、以下のとおりです。
1.郷土の美しい自然を守るため中田島砂丘・浜名湖等のクリーン作戦、および椎ノ木谷等を中心とした佐鳴湖周辺の生態系の回復を目指す里山づくりによる環境ボランティア活動。
2.環境先進国デンマークをモデルに、循環型社会を目指し分別収集される校内のゴミが社会の資源となるよう、地域における「ゴミゼロの学校モデル」を目標としたリサイクル専門業者との協力による取り組み。
3.全国の工業高校に先駆け国際規格「環境マネジメントシステム(ISO14001)」内部監査員養成コースの校内・外の普及・推進と、環境部員を中心とした取り組み(環境部の部長・副部長の3名から始まり、現在は生徒383名が修了)。
4.地域に貢献する工業高校を目指した「城北ジュニア・エコ・スクール」、「城北の森」での環境学習(延べ約4000名が来校)。
5.本校の潜在自然植生による「城北の森」をモデルとする、市内各所の森の整備や保全活動。浜松市が東海大地震の津波対策として建設中の防潮堤での植樹活動と森づくり(累計長3000m、9000本)。
6.県下の工業高校の代表生徒、教員を対象とした「静岡県工業教育研究会」における「地球にやさしいエンジニア」をテーマとした研究発表。

成果・実績

1995年に環境教育活動における生徒たちのリーダー育成を目指した「環境クラブ」をはじめとした先取的な取り組みは、地道な地域社会とのかかわりの中で、多様な啓発・普及活動ができた結果であると考えます。
環境教育活動は、学校教育のみで完結できるものではありません。地元の企業、自治体、大学、小・中学校、自然保護団体、NPO、ライオンズクラブ、国際ソロプチミスト、新聞社、公園緑地協会など様々な地域の教育力と連携・協力する中で、初めて可能となりました。そうした取り組みを通じて、生徒たちのリーダーシップは磨かれ、地域の多くの社会教育力による善意のネットワークが構築されました。また共感の輪を地域社会に大きく広げることができたと考えます。
環境教育活動を25年間にわたり継続できたこと自体も、大きな成果であったと考えます。

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