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浜と松プロジェクト

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浜と松プロジェクト

【静岡県】オイスカ高等学校

活動内容について

ワールドキャリアコースの活動内容はこちらよりご覧ください。

砂丘後退の危機的な状況に挑む

静岡県・オイスカ高校ワールドキャリアコースの生徒たちは、地元浜松市にある「中なかたじま田島砂丘」と、市の木である「松」の保全活動に取り組んでいる。
「中田島砂丘」は日本三大砂丘のひとつといわれ、美しい景観や風が砂につくる風紋、さらにウミガメの産卵地としても知られる。しかし、年間約5mの浸食によってすでに200m後退し、このままでは砂丘が無くなるとさえいわれている。さらに大地震に備えた巨大な防潮堤が砂丘を横断して建設された。そこで生徒たちは、砂丘保全のため、ウェルカメクリーン作戦(遠州浜海岸清掃、外来植物の駆除)への継続参加、中田島砂丘クリーン運動&音楽ライブの市民団体等との共催による継続実施、飛砂を抑制する堆たいさがき砂垣の補修、生態系環境影響調査など、年間を通してさまざまな活動を実施。地域との連携を大切にしながら継続的に取り組んでいる。

抵抗性松の育苗に大きな期待

活動のもうひとつの柱が、海岸松林の再生・保全である。浜松市の木「松」は、東海道・姫街道や沿岸部に植栽され市民に最も馴染み深い木であり、湖岸や海岸では防風林、防砂林として砂塵や塩害から住民生活や田畑を守ってきた。それが近年、マツクイムシの影響で激減しているのである。
生徒たちは海岸林保全活動として、市民団体との協働で間伐、枝打ち、下草刈り、松種採取などを毎月実施。また海岸林再生のため4年前から防潮堤方面へクロマツや広葉樹の植樹を行っている。さらに、外部から植栽専門知識を学びながら、学校に畑を作って抵抗性松の苗木を育て、松枯れに強い松苗の研究を継続。抵抗性遺伝子クロマツの苗を500株育苗などの実績をあげており、今後もその成果に大きな期待が集まっている。
そのほか、小中学生への環境学習講座を実施するなど、啓発活動にも力を入れている点も注目される。

自主性を大切に地元の自然を守る

生徒たちの目標は、砂丘や松の危機に際し、ただ悲観するだけでなく自らできることは何かを考え、地域の人々の関心も高まるよう活動を継続すること。市の名称である「浜」と「松」を守る活動の輪は、さらに広がりを見せようとしている。

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