公益財団法人イオン1%クラブ

緑のリサイクルモデル
「資源循環型肥料の開発」から環境創生へ

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緑のリサイクルモデル「資源循環型肥料の開発」から環境創生へ

徳島県立新野高等学校&徳島県立小松島西高等学校(勝浦校)

活動内容について

緑のリサイクル・ソーシャル・エコ・プロジェクトの活動内容はこちらよりご覧ください。

目標・今後の計画

植物廃材として焼却処分されていることに着目し、刈草をイノベーションした資源循環型肥料「もったいない2号」を開発しました。
資源循環型・脱炭素社会への次の一手として「健康と環境」をキーワードに「誰でも、どこでも、楽しみながら」を活動テーマに「パッションフルーツ」を使って緩和策・適応策に地域と連携して取り組んでいます。「緑のカーテン」といえばゴーヤやアサガオが知られていますが、徳島県が糖尿病ワースト県であることから血糖値を下げる効果のある「パッションフルーツ」に着目しました。この6次産業化によって地域雇用につながる地域を活性化させることを目指しています。また、温暖化防止活動を通じた環境創生を目標に活動しています。

活動内容

2010年から徳島県と連携し、3年かけて刈草100%の土壌改良材「もったいない2号」を開発しました。そして全国で初めて高校生主体の組織として肥料取締法に基づく製造業並びに販売業の営業許可を受け、毎年6tの生産を行い、徳島県のイベントや地域での環境活動等に活用しています。
◆2015年度の主な取り組み
私たちは、小学校や中学校との交流や各種イベントを通じて地球温暖化防止に向けたツールとして刈草100%の資源循環型肥料「もったいない2号」を活用した啓発実践活動に取り組んできました。
特に、校種間連携を軸に小・中学校での出前授業を展開してきました。そして、異年齢間交流についても園芸教室等を開催するなど温暖化防止に向けた室内緑化や緑のカーテン栽培についても啓発実践活動に取組ました。
さらには、さまざまな業種の皆さんとの交流も積極的に行い、中でもプロ野球四国アイランドリーグに所属する、徳島インディゴソックス球団との連携は、四国4県の公式戦を通じて来場者に私たち自身の声で地球温暖化防止に向けた啓発と地球にやさしい暮らしの在り方の情報を発信することができました。
さらに、徳島県の玄関であるJR徳島駅前をお借りして県民の方々への啓発も行っています。
◆2016年度の主な取り組み
2015年度の活動から、今後予想される気候変動や地球温暖化への影響についての出前授業を中心に地球温暖化防止に向けた実践活動に取り組んでいます。
そして、徳島県で開催された徳島環境フォーラムや第11回全国3R推進全国大会等を通じて、地球環境に優しい暮らしの在り方についての情報を県内外へ発信しています。
徳島県は、西日本でも有数の温州ミカン産地です。しかし、このまま温暖化が進むと産地としてのミカン栽培が維持できなくなる恐れがあます。そこで、私たちは、次の一歩、次の一手に向けてミカン産地に代わる新しい産地づくりに取り組んでいます。
この取り組みは、トロピカルフルーツの一種である「パッションフルーツ」の栽培を通じて、「誰でも」「どこでも」「楽しみながら」を活動テーマに、コンテナ栽培から「どこでも」を、そして、栽培を私たち高校生がサポートすることで「誰でも」が、収穫した果実を地元の道の駅で販売することで「楽しみ」をもって温暖化の緩和策・適応策にもなる新しい産地づくりを提案しました。町を挙げての活動になり、温暖化に負けない街づくり・人づくりにつながってきました。
今年から夏休みに小松島・勝浦地区の高校5校の生徒たちが集まり徳島県警小松島警察署と連携した「緑のカーテン」の啓発に発展してきました。そして、明るい街づくり活動と兼ねて実践することができました。私たちは、一人一人の環境問題への意識の違いをスタートに、その課題を共有し地球温暖化防止に向けた実践活動に取り組んでいます。
これからも、一人一人が地球温暖化防止活動のトップランナーとして未来の地球を守ります。

成果・実績

現在、地区代表者12人と連携してコンテナを使った「パッションフルーツ」の緑のカーテンを栽培しています。そして、勝浦町役場をフィールドに役場南面全面に緑のカーテンを設置しました。また、身近なところから取り組める温暖化対策を発信するための高校生による出前授業は延べ20回を超え「もったいない2号」の配布数は5000袋を超えました。
このエコプロジェクトを通じて、植物廃材としての「刈草」を資源として捉える意識が芽生え、何よりも「刈草」という身近な資源が自然保護につながることを伝えることができたと感じています。
次年度(平成29年度)は、この資源循環型肥料の生産に向けて徳島県が主体となり4人の地域雇用が計画されています。これは高校生の取り組みが行政を動かし、環境産業として雇用を生み出すという大きな成果がありました。今後は、雇用を通じた環境創生でさらなる啓発実践活動に取り組み、身近な資源が自然保護につながることを全国に発信していきます。
そして、地域の産業(温州ミカン)に代わるパッションフルーツ栽培を通じて、徳島県の課題である糖尿病対策に貢献する緑のカーテン栽培を啓発し、徳島から「温暖化に負けない街づくり・人づくり」を全国に発信していきます。

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