エコフィードで地域にあかりを!
持続可能な畜産の輪を伊勢志摩の地から
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三重県立明野高等学校
活動内容について
あかりのプロジェクトの活動内容はこちらよりご覧ください。
きっかけ
畜産業と食品産業を持続可能な産業へ変えていくには、どうしたらいいのか?」。明野高校で畜産を学ぶ生徒たちは、地域が抱える課題を知るため、三重県エコフィード等利活用研究会に参加。畜産農家を苦しめる飼料価格の高騰や、食品産業が抱える廃棄物処理の問題を知った。
そこで、地域の食品工場から排出される食品廃棄物を家畜の飼料に利用できれば、環境にやさしく持続可能な生産が可能になり、課題解決に貢献できると考えた。こうして2017年に畜産業と食品産業の両者を持続可能にする取り組みが始まった。
活動内容
活動は、養豚に関する研究や活動を通じて地域を照らすあかりとなれるようにとの思いから、「あかりのプロジェクト」と命名。ビール工場から排出されるモルト粕や食品工場から排出される菓子屑などの食品廃棄物を収集して混合し、持続可能な飼料「エコフィード」を作った。こうしてできた飼料を与えた豚と標準飼料のみを与えた豚で、体重の増加や肉質などを比較。エコフィードが豚の成長に好影響を与え、肉質においても必須脂肪酸であるα-リノレン酸やリノール酸が増加しているという結果が得られた。
また、輸入穀物の使用量を85%もカットでき、輸送にかかる温室効果ガスを削減するとともに、1頭あたりの飼料費を月に6600円削減することに成功。同校で使用する飼料の80%を食品循環資源で代替できるようになった。
成果
開発した飼料は県内初のエコフィード認証を取得。さらに、志摩市の養豚農家・河井ファームでモルト粕飼料が実用化され、生産される豚肉は「伊勢志摩パールポークほろよい」というブランド豚として老舗精肉店で販売され、提携先のビール工場でもモルト粕の廃棄処理ゼロが達成された。