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硫黄由来資源を活用した鳥除けプロジェクト

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硫黄由来資源を活用した鳥除けプロジェクト

秋田県立大曲農業高等学校

活動内容について

果樹部の活動内容はこちらよりご覧ください。

農家からヒントを得たカラス対策

果樹の名産地である秋田県南部では、秋になり果物が色づくと、大量のカラスが飛来して食害が多発している。秋田県立大曲農業高校果樹部の取り組みは、そうした地域の問題に高校生が挑んだエコ活動だ。同校の果樹園では近年、カラスによるリンゴの食害が増えていることから、果樹農家や市民に実態調査を実施したところ、そのほとんどがカラスの被害にあっていることが分かった。そこで、果樹農家でインターンを実施しさまざまな対策を見せてもらった中の一軒がカラス除けに硫黄石をつるして効果を上げていることから大きなヒントを得た。しかし、硫黄石は高価で貴重な資源であることから、代替となる資源の調査を開始した。

廃棄物であった湯ノ花を地域の宝に

生徒たちは硫黄石の代替資源として条件を設定。① 硫黄石と同等の特性や効果があること。② 輸送コストがない地域資源であること。③ 低コストであること。④ 持続可能な生産ができ、その産出で環境に負荷を与えないことの4つとした。
条件を満たす資源を探す中、秋田県内の玉川温泉が日本一の強酸性を誇る硫黄泉で、湯ノ花が廃棄物となっていることを知り代替資源になるかどうか、比較実験を行った。湯ノ花を設置した区域はカラスからリンゴが守られ、きつい硫黄臭が効果をもたらせていると結論づけた。
この成果を多くの人に届けるため、リンゴの葉をかたどった湯ノ花キットを作製し「KYK【カラスは山へき4 っと4 4(帰ってくれる)】」と命名。地元住民にキットを提供する普及活動を行い、その多くで成果を上げ、廃棄物となっていた湯ノ花を地域の宝にすることができた。

地産地消を見直すきっかけに

生徒たちは、「改めて地域資源や地域環境を見直すきっかけになった。豊かさの中でもまだ多くの資源が眠っていると思った」と話し、次のエコ活動に取り組んでいる。

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