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空気で動くエンジンの開発目指せ!
夢のクリーンモビリティ

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空気で動くエンジンの開発目指せ! 夢のクリーンモビリティ

福岡市立博多工業高等学校

活動内容について

自動車工学科 空気エンジン開発班の活動内容はこちらよりご覧ください。

専門性を活かしギネス記録に挑戦

夢のクリーンモビリティは実現するのか。福岡市立博多工業高校の生徒たちが挑戦しているのは、そんな夢が広がる空気エンジンの開発だ。
活動は、自動車工学科で学ぶ生徒が自分たちの専門性を活かし4年前にスタート。1年目はバイクに搭載したガソリンエンジンを空気で動かすことに成功し、2年目は最高速度を上げるため高出力化を図り時速61.4kmを達成した。3年目はギネス世界最高速記録への登録を目標に、空気エンジンの改良とともに、搭載車両を自転車に代えてより軽量化し、ついに最高時速63.966kmを記録して、ギネスの世界最高速記録に登録された。

ライフサイクルすべてでクリーンに

活動4年目、生徒たちは二つの目標を掲げた。一つは実用化に向け航続距離を延ばすこと。そしてもう一つは、動力源である圧縮空気をクリーンエネルギーだけで作ることだ。
航続距離は現状時速20kmで最大約2.5km走ることができるが、買い物などにも使うことを想定し、さらに効率のよい空気エンジンにするため改良を重ねている。一方、空気エンジンは有害なガスをまったく出さず環境に負荷を与えないが、圧縮空気はコンプレッサーという機械を電気で動かして作っている。これは、日本の発電電力量の7割以上が火力発電であることを考えると、使っている電気が発電時に環境に影響を与えている可能性が高い。そうした電気で圧縮空気を作っても、エコなエンジンとは呼べない。
そこで、圧縮空気もクリーンなエネルギーで作るため、生徒たちは中古品のソーラーパネルと自動車の使用済みバッテリーを組み合わせ、太陽光発電の設備を製作。クリーンエネルギーで圧縮空気を作ることに成功し、エネルギーの貯蔵から走行まで、すべてクリーンエネルギーで賄う目標への道筋ができた。
今後は、実用化に向け、圧縮空気の製作時間短縮やエンジン効率のさらなる向上、航続距離10kmなど具体的な取り組み目標を設定。誰も成しえていない夢の実現へ挑戦を続けていく。

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