規格外廃棄野菜でつくる
未来のカタチ
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茨城県立水戸農業高等学校
活動内容について
農業研究部の活動内容はこちらよりご覧ください。
農家の研修で衝撃を受けた廃棄野菜
日本でも年間600万㌧以上の食品が捨てられるなど、食品ロスは世界的な問題となっている。そうした中で、茨城県立水戸農業高校の農業研究部が取り組んだのが、「畑で生まれる“隠れ食品ロス”」の問題だ。
その重大さを実感したのは、地元のイチゴ農家に研修に行った時。味は変わらないのに見た目が悪いというだけで、一日平均50㌔ものイチゴが捨てられているのを知ったからだ。生徒たちは「将来『つくる側』になる自分たち農業高校生が何かアクションを起こさなければ」と決意。その第一歩として、地元レストランの協力を得て、今まで廃棄されていたイチゴを使い、生パスタづくりに取り組んだのである。
規格外イチゴのパスタが大人気に
イチゴのペーストを練りこんだ生パスタは、香り・色・形状にこだわり、イチゴの種のプチプチ感を残した太麺と細麺の2種類が完成。生徒たちは、畑の食品ロスを多くの人に知ってもらうため地元のマルシェで50食を販売し、手作りのリーフレットも配布して啓発を行った。
さらに、地元百貨店の協力で販売会も実施。イチゴの生パスタを1週間で約1200食販売し、多くの人が畑の食品ロスを減らすための取り組みに耳を傾けてくれた。購入した人からはSNSを通じてパスタの写真やレシピが送られてきてつながりが広がり、また新聞やテレビなど複数のメディアに取り上げられたことで、より多くの人に畑の食品ロスを認知してもらうことができた。
認知向上に向け新商品も開発
活動により、イチゴ農家の廃棄を60%程度削減することができ、計算では、50万円以上の所得アップが見込めることがわかった。活動を継続させるため、現在は第2弾として梅の生パスタの販売を開始。今後は地域外にも活動を広げ、東京・銀座にある茨城県のアンテナショップでの販売会なども企画している。