~乾燥地の塩害抑制研究と沖縄の赤土流出抑制活動~
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青森県立名久井農業高等学校
活動内容について
FLORA HUNTERSの活動内容はこちらよりご覧ください。
きっかけ
授業科目の「課題研究」を機に結成され、活動14年目を迎える名久井農業高校の環境研究班。これまで、世界の環境と農業の問題解決に貢献する技術開発と普及
に取り組んできており、2022年は「持続的農業」のために2つのプロジェクトに挑戦した。
1つは世界的な視点に立ち、乾燥地では10億ヘクタールが塩害で耕作不能になっていることから、「乾燥地の塩害抑制技術の開発」に挑戦。もう1つは視点を国内に移し、沖縄からの依頼の声に応え、2020年に開発した三和土の技術を活かして「沖縄の赤土流出抑制活動」に取り組んだ。
活動内容
塩害抑制技術のヒントは日本の古墳にあった。それは、小石の層で毛管現象を遮断する「キャピラリーバリア」という技術で、畑に埋設することで地中の塩分上昇を止められ、さらにカルシウムを利用して塩分を追い出せると考えた。完成した塩害抑制システムは仮説通りの効果を発揮し、塩害に弱いレタスが育つことも証明できた。
沖縄での赤土流出抑制活動は、大きな反響を呼んだ三和土を使った集水システムを活かせないかと依頼を受けスタート。沖縄では雨が降るたび赤土が海に流出し、サンゴの生息地も脅かしている。その赤土を青森に送ってもらい、試行錯誤を重ねて見事固化に成功。コロナ禍のため3月にはリモートで三和土づくりを伝授し、5月には実際に沖縄を訪れ、地元の高校生と農地に三和土の簡易堤防を設置した。
成果
開発した塩害抑制技術は、乾燥地の持続的農業に貢献する節水型環境技術と認められ、スウェーデンで開催された「ストックホルム青少年水大賞2022」に日本代表として出場し好評を博した。また、沖縄での赤土流出抑制活動は全国に報道され、多くの問い合わせが来るなど注目を集めている。